- 著者
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保田 健二
田口 正
田村 正平
戸田 昭三
- 出版者
- 公益社団法人日本分析化学会
- 雑誌
- 分析化学 (ISSN:05251931)
- 巻号頁・発行日
- vol.26, no.7, pp.442-445, 1977-07-05
- 被引用文献数
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2
テフロン・ポーラス・フィルムを用いた小型の抽出装置を考案し,生体試料中のセレンをDDTCで四塩化炭素又はシクロヘキサン中に抽出して,炭素炉原子吸光法で定量した.生体試料の湿式灰化には硝酸と過酸化水素水を使用し,セレン(VI)の還元には濃塩酸を用いた.本法の検量線は0〜40ng/mlで良好な直線性を示し,1%吸光感度は,.0.9ng/ml,検出限界は4.0ng/ml,抽出操作を含めた測定の変動係数は約9%であった.本法をNBSの標準試料とIAEAモナコ海洋研究所より研究室間分析のために供試されたカキの粉末に適用し,それぞれ良好な結果が得られたので,フトツノザメの筋肉中のセレンを定量してみたところ,0.28μg/g(湿重量当たり)という値が得られた.