著者
張 星源 優 克剛
出版者
岡山大学大学院文化科学研究科
雑誌
北東アジア経済研究 (ISSN:18808476)
巻号頁・発行日
vol.1, no.1, pp.69-89, 2004

本論文はNBERがまとまったアメリカUSPTOの特許間引用データベースを用いて、韓国、台湾、シンガポール、中国、マレーシアそしてタイという東アジア六ヶ国・地域における特許間引用と特許出願についての現状を分析したものである。主に、次のような結果を得た。(1)特許の出願と特許間引用について、この六ヶ国・地域ともに量的に急速に上昇しており、韓国と台湾の方ははるかに他の4ヶ国を上回っている。(2)質的には、特許の出願と特許間引用において、韓国と台湾そしてシンガポールはともにIT情報技術及びコンピューター産業に集中している。(3)特許間引用の結果から同産業内での技術普及が見られている。(4)この6ヶ国・地域の特許出願に関するハーフィンダール指数は日本及び欧米よりはるかに大きくなっている。