著者
國分 尚 安藤 敏夫 光山 修司 渡辺 均 塚本 達也 Marchesi Eduardo
出版者
園芸学会
雑誌
園芸学会雑誌 (ISSN:00137626)
巻号頁・発行日
vol.71, no.1, pp.26-39, 2002-01-15
被引用文献数
1 1

南米ウルグアイの102地点から採集したPetunia axillarisの種子より植物を育て, 園芸的に重要と考えられる3つの花器形質と7つの栄養器官形質を計測し, その変異幅を調査して, 有用と考えられる形質の集中する地域を抽出した.両形質の多くについて, 亜種axillaris, 亜種parodiiおよび2種の中間型の間に有意差がみられた.各群落は株の高さ, 株の幅, 開花時の側枝数の3形質を用いたクラスター分析により次の6つの形態型に分類できた.1)直立・高性, 2)中間型, 3)コンパクト, 4)粗放, 5)小型・ほふく性, 6)大型・ほふく性.これらの形態型と自生地の環境, 特に河岸, 海岸の群落について考察し, また種内分類群との関連についても述べた.さらに園芸的に利用可能と思われる形質をもつ群落とその育種における有用性について考察した.