- 著者
-
北野 利一
植田 祐輝
兼崎 康太
Wenpeng ZHAO
- 出版者
- 公益社団法人 土木学会
- 雑誌
- 土木学会論文集B2(海岸工学) (ISSN:18842399)
- 巻号頁・発行日
- vol.74, no.2, pp.I_121-I_126, 2018 (Released:2018-11-10)
- 参考文献数
- 12
風水害外力の重複は,被害を助長し,また,災害からの復旧などにも大きな影響を与える.沿岸域の防災・減災計画を策定する際には,このような沿岸域外力の同時生起頻度を考慮に入れる必要がある.それにも関わらず,2変量GP分布を用いた応用例は,現時点で皆無である.その原因の1つは,対象とする極値を抽出する際に必要となる閾値の選定法が十分に検討されていないためと考える.閾値を超える極値に対して一定値をとる特性量を用いて,1変量の閾値選定を行なうのが一般的である.これに対し,2変量の閾値選定に用いられる従来法は,やや単純なアプローチで,必要条件にすぎない.本研究では,2変量ポアソン分布との関連より,閾値を超える生起頻度の相関係数を用いて検討する.ドイツ北部の風速データを用いた解析例で,その有効性を示した.