著者
内藤 久子
出版者
鳥取大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

本研究は、ハプスブルク帝国支配下のチェコ諸領邦において展開された宮廷社会を背景に、後期ルネサンスからバロック期に至る「チェコ音楽」の発展の諸相を、政治史・社会史・文化史の視座から読み解き、更に同地域における「人文主義」の開花について深く洞察することにより、同時代の「中欧文化」の歴史の一端を明らかにするものである。その成果は、同時期の「チェコ音楽」を、近現代の「チェコ音楽」創成への礎石と位置づけ、ヨーロッパ文化史の中でその卓越した発展の様態を解明するものとなった。