- 著者
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山代 栄士
佐藤 史織
河村 聡志
内藤 英二
森 一生
- 出版者
- 一般社団法人 日本臨床救急医学会
- 雑誌
- 日本臨床救急医学会雑誌 (ISSN:13450581)
- 巻号頁・発行日
- vol.18, no.4, pp.591-594, 2015-08-31 (Released:2015-08-31)
- 参考文献数
- 6
スルピリドおよびオメプラゾール投与中に心室頻拍および心室細動を認めた80代女性の症例を経験した。第1病日昼頃,顔面蒼白,呼吸停止状態で発見された。意識消失を繰り返すため,救急搬送となった。血液検査,心エコー,心臓カテーテル検査を施行したが原因不明であった。心電図分析と持参薬鑑別の結果,スルピリドおよびオメプラゾールによるQT延長症候群が疑われ中止とした。中止後,第2病日にはQTc時間が短縮し,それに伴い心室頻拍がコントロール可能となった。他の要因は認められなかったことも併せ考え,スルピリドまたはオメプラゾール関与の心室頻拍および心室細動であったと考えられた。