著者
狩野 敦 内藤 雅拓
出版者
日本生物環境工学会
雑誌
植物工場学会誌 (ISSN:09186638)
巻号頁・発行日
vol.13, no.2, pp.137-142, 2001-06-01 (Released:2011-03-02)
参考文献数
6

本研究において製作したチャンバを用いて光合成速度が小さいコチョウランのCO2吸収速度の日変化を明確に測定することができた.暗期の気温を25℃とし,明期の気温を20,25,30℃とした場合,明期の気温が低いほど明期のCO2,吸収速度は大きくなったが,暗期のCO2吸収速度に差はなかった.一方,明期の気温を25℃として暗期の気温を20,25,30℃とした時のコチョウランのCO2吸収速度は,明期においては暗期の気温に関わらず処理間に差は認められなかったが,暗期においては気温が低いほど大きく推移した.これらの結果の原因について生理学的な検討を試みた.CO2吸収速度が20℃で最大であったのに対して,成長速度が一般に,より高温域に適温を持つといわれていることについて考察を試みた.本研究によって,コチョウランのCO2吸収パターンに詳細な検討が可能になったと考えられるが,さらなる理解のためには考察中に述べたような生理プロセス方面からの研究も必要だと考える.