- 著者
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山本 康正
永金 義成
冨井 康宏
- 出版者
- 日本神経学会
- 雑誌
- 臨床神経学 (ISSN:0009918X)
- 巻号頁・発行日
- vol.60, no.6, pp.397-406, 2020 (Released:2020-06-06)
- 参考文献数
- 51
- 被引用文献数
-
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皮質下穿通枝4血管について支配領域を検討した.①レンズ核線条体動脈(lenticulostriate artery; LSA)の分枝は,medial,intermediate,lateralの3群に分類される.Medialは尾状核頭部内側,内包前脚,被殻の内側,intermediateは被殻・淡蒼球の前半,尾状核頭部,内包前脚,放線冠前方,lateralは被殻・淡蒼球の後半,内包後脚の上部,放線冠後方を灌流する.②Heubner動脈は,尾状核頭部の下方,被殻・淡蒼球の前下方等,基底核の前腹側を,③前脈絡叢動脈は,内包下部,淡蒼球内節,視床外側,側頭葉内側,中脳を灌流する.④髄質枝梗塞は半卵円中心に小梗塞をきたすが塞栓機序が多い.半卵円中心は皮質枝間の境界領域,放線冠は髄質枝とLSA間の深部型境界領域に相当する.