- 著者
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犬丸 杏里
玉木 朋子
横井 弓枝
冨田 真由
藤井 誠
辻川 真弓
- 出版者
- 日本緩和医療学会
- 雑誌
- Palliative Care Research (ISSN:18805302)
- 巻号頁・発行日
- vol.13, no.2, pp.181-186, 2018 (Released:2018-05-11)
- 参考文献数
- 12
- 被引用文献数
-
1
【目的】終末期ケアシミュレーション(terminal care simulation: TCS)参加者がTCSを通して何を感じたかを質的に明らかにすることを目的とした.【方法】TCS後に振返り用紙への自由な回答を求め,その内容を質的に分析した.【結果】参加者39名.振返り用紙へ記載された内容は334記録単位に分割でき〈コミュニケーションに関する知の獲得〉〈実施方法への評価〉〈看護に関する自己の理解〉〈看護に関する自己の肯定的見通し〉〈終末期に関する知の獲得〉〈場の雰囲気に対する評価〉〈学習機会の取得〉〈看護に関する自己の肯定的変化〉〈デブリーフィングの効果〉〈経験への評価〉〈リアリティの実感〉〈看護の知の獲得〉〈教員の関わりに対する評価〉の13カテゴリーが形成された.【考察・結論】現実的な感覚が結果に現れたことから,模擬患者の協力がTCSでの現実味の体験に貢献したと考える.