著者
前原 文明
出版者
一般社団法人 電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会 基礎・境界ソサイエティ Fundamentals Review (ISSN:18820875)
巻号頁・発行日
vol.7, no.1, pp.60-71, 2013-07-01 (Released:2013-07-01)
参考文献数
29
被引用文献数
1 3

無線システムの伝送特性は,有線システムと異なり,変復調方式や信号対雑音比だけでなく,対象とする無線システムが想定する無線伝搬環境によって大きく変化する.したがって,実際に無線システムの設計を行う場合には,想定する無線伝搬条件を考慮した伝送特性の把握が必須となる.伝送特性の把握には,通常,理論解析や計算機シミュレーションが用いられるが,中でも,理論解析は,変復調方式や無線伝搬条件といった普遍的なシステムパラメータにより伝送特性を定式化できることから,簡易にその全体像を俯瞰できるといった大きな魅力を持っている.本稿では,基本的な無線伝搬環境を採り上げ,無線システムの伝送特性がいかにして定式化されるかについて解説するとともに,その応用として,最近の無線システムに広く適用されるMIMO 方式やOFDM 方式を採り上げ,その伝送特性について理論解析を行った幾つかの事例を紹介する.
著者
小頭 秀行 吉田 晴人 前原 文明 高畑 文雄
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. RCS, 無線通信システム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.103, no.460, pp.157-162, 2003-11-14

レイリーフェージングにより特徴づけられる無線環境下においてTCP / IP伝送を行う場合,有線環境と比較して劣悪な通信状態が発生することから,ビット誤りに起因するパケットロスが生じ,スループット特性が大幅に劣化することが知られている.その対策として,通常,下位層に自動再送要求(ARQ),空間ダイバーシチ,一方向誤り訂正(FEC)が適用される.本稿では,TCP性能評価のための汎用的なツールの一つであるネットワークシミュレータnsを用いて,各種フェージング対策技術を適用したときのTCPスループット特性を取得することを目的として,それらの技術を適用したときのパケット誤りモデルを2状態マルコフ過程に基づき生成するとともに,生成されたモデルの妥当性を正確なパケット誤りパターンに基づくスループット特性と比較することにより検証する.
著者
小頭 秀行 北原 武 前原 文明 高畑 文雄
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. CQ, コミュニケーションクオリティ (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.102, no.24, pp.61-66, 2002-04-12

無線環境下においてTCP/IP伝送を行う場合,有線環境と比較して劣悪な通信状態が発生するため,伝送特性が著しく劣化することがある.その対策として,IP層の下位層に誤り訂正方式やARQ方式を適用する検討がなされている.本稿では,それら対策技術の中のARQ方式に着目し,ネットワークシミュレータnsにStop-and-wait, Go-back-N, Sclective Repeatの代表的な再送アルゴリズムを実装し,無線回線におけるTCPスループット特性を取得するとともに,ARQ方式によるTCP性能の改善効果を明らかにする.