著者
劉 守軍
出版者
京都大学大学院人間・環境学研究科
雑誌
人間・環境学 (ISSN:09182829)
巻号頁・発行日
vol.20, pp.67-82, 2011-12-20

宇都宮徳馬は,第二次世界大戦後,外交問題を中心に活躍し,日ソ・日中・日朝国交回復に尽力し,保守政治家の中でも数少ないリベラリストとして知られる.しかし,彼は戦前に日本共産党に加入し,「転向」をへて,企業を営みながら官僚統制批判の言論活動に従事したという,異色の知識人・自由主義思想家でもあった.このように日本の知識人の「政治」や「社会主義」,「平和」に対する一つの特徴を示す存在である宇都宮について,従来日本では,一次資料にもとづく充分な検討がなされてこなかった.ことに,戦後における彼の活動について,思想史的な追及は不充分である.こうした研究状況を踏まえ,本稿は戦後から1949年政界進出にいたるまでの宇都宮の思想と行動に焦点をあて,戦前・戦中における官僚統制や軍部独裁への批判との連続性を意識しつつ,戦後における彼の思想的立場,とりわけ戦後経済再建に関わる政策論の特徴とその史的位置を確認する.
著者
劉 守軍
出版者
Kyoto University (京都大学)
巻号頁・発行日
2014

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