著者
松本 尚子 後藤 美津夫 加藤 一雄
出版者
群馬県畜産試験場
雑誌
群馬県畜産試験場研究報告 (ISSN:13409514)
巻号頁・発行日
no.7, pp.71-76, 2001-03

1.当場繋養種雄豚を父親候補とし、18種類のマイクロサテライトマーカーを用いて子豚の父子判定を行った。2.今回は、デュロック種(D)、ランドレース種系統造成豚グンマL(GL)、デュロック種とランドレース種の二元交雑種(LD)の3区分について、それぞれ父子判定を試みた。3.GLについては、当場Dよりも父子判定できた割合が比較的高かった。マーカーの種類によっては系統豚でも父子判定が可能であることがわかった。4.当場のDについては、今回のマーカーでは得られる情報が少なく更にマーカーを増やさなければ父親を決定できないという結論に至った。5.今回の検討でブタにおける父子判定が可能であることが示唆され、このような遺伝情報を用いて血統を確認できることが判明した。今後生産現場などにおける種豚の特定に利用できると思われる。
著者
後藤 美津夫 松本 尚子 加藤 一雄
出版者
群馬県畜産試験場
雑誌
群馬県畜産試験場研究報告 (ISSN:13409514)
巻号頁・発行日
no.8, pp.62-65, 2002-03

本県の肉用銘柄鶏「風雷どり」の大型化を図るため、母系のGR(レッドロック由来)の代替えとして、増体の良いホワイトロック2系統(13系:劣性白、16系:優性白)を用い、風雷どりの父系のGSGH(薩摩鶏♂×比内鶏♀)に交配し、生産された交雑ヒナについて、増体、飼料の利用性、歩留まり等の生産性について調査した。1.交雑ヒナの羽装は、13系との交雑ヒナの雄は褐色の横班で、雌は灰褐色であった。16系との交雑ヒナは雌雄とも白色で、わずかに黒い差し毛が見られた。また風雷どりは雌雄とも赤褐色の羽装であるのに対し、ヒナの外観は大きく異なった。2.試験終了時(84日齢)の体重は、雌雄とも16系の交雑ヒナが最も大きく、雄が2.913kg、雌が2.312kgで、13系の交雑ヒナは、雄が2.818kg、雌が2.264kgで、いずれも風雷どりの雄の2.527kg、雌が2.022kgを上回り、飼料摂取量は体重の大きさに比例し増加した。3.正肉歩留まりは、16系の交雑ヒナが最も高く、13系のヒナは風雷どりと同様の割合であった。