- 著者
-
能島 暢呂
加藤 宏紀
- 出版者
- 公益社団法人 土木学会
- 雑誌
- 土木学会論文集A1(構造・地震工学) (ISSN:21854653)
- 巻号頁・発行日
- vol.69, no.4, pp.I_121-I_133, 2013 (Released:2013-06-19)
- 参考文献数
- 15
- 被引用文献数
-
1
3
東日本大震災により影響を受けた高速道路網の日交通量のデータを入手し,時空間的な変動を可視化するとともに,災害対応オペレーションと関連付けて高速道路機能の分析を行った.地震直後,約2,300kmにわたって通行止めの措置がとられ,緊急交通路指定による交通規制が続いたが,それらの解除とともに交通量は迅速に回復し,約2週間で震災前の水準に戻った.長期的にみるとその後も主要路線で交通量は漸増し,2011年7月~10月の間に1.6~2倍に達した.阪神・淡路大震災で大被害を受けた高速道路網の月平均日交通量のデータについても,同様の観点から時空間的分析を行った.また高速道路網の施設水準と機能水準を表す3種類の指標を算出し,両震災で比較を行った.