著者
加藤 由理 大西 隆
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画論文集 (ISSN:09160647)
巻号頁・発行日
vol.39.3, pp.757-762, 2004-10-25 (Released:2017-08-02)
参考文献数
8
被引用文献数
1

秋葉原地域における集積持続のメカニズムは、周辺業種を多様化させることにある。これは、地域産業における「古い仕事」に「新しい仕事」を追加することで実現する。秋葉原地域では、時代にあわせた産業構造、集積エリアが形成され、地域全体の特徴が明確になることで、他地域に対する競争力を確保することができた。多様性を支えた地域の物理的環境は次の4点である。今後の発展のためにはこれらがより進化していくことが望まれる。1)限定された地域・機能・用途ではあるが「混用」が実現している。2)規模の小さな街区の存在。3)「古い建物」の存在と、建てられた年代の異なる建物の混在。4)一定の人口密度。