著者
大西 隆 瀬田 史彦 片山 健介 菅 正史 瀬田 史彦 片山 健介 金 昶基 金 昶基 菅 正史
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2005

日本の全都市圏を対象とした実証分析を行うことにより、日本の都市圏がどのような空間構造の変容過程を経たのかを明らかにすることを目的として研究を行った。その結果、大都市では人口の都心部への還流、地方都市では人口減少と都市圏内での拡散という全く対照的な動きが顕在化してきていることが明らかとなった。また、典型都市圏の事例研究により、市町村を超えた結びつきの強い広域都市圏で有効性の高い地域計画を作成しようとする動きがあることなどの知見を得た。
著者
大西 隆 松行 美帆子 瀬田 史彦 片山 健介 金 昶基 林 和眞
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2009

本研究は、逆都市化時代に予測される課題を示し、その改善と持続可能な都市圏実現のためにどのような地域計画が必要かを明らかにすることを目的とした。成果として、(1)特に人口の安定と地域イノベーションに着目して、指標をもとに都市圏の特徴を明らかにした。(2)定住自立圏等の地域政策の有効性を検証するとともに、都市構造に関わる意思形成プロセスの構造化を試みた。(3)大都市圏郊外の計画手段を明らかにするとともに、地方都市圏における地域計画の実践的提案を行った。
著者
佐藤 遼 片山 健介 大西 隆
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画論文集 (ISSN:09160647)
巻号頁・発行日
vol.42.3, pp.859-864, 2007-10-25 (Released:2017-02-01)
参考文献数
6
被引用文献数
2

本論文は、日本の地域間所得格差構造について既往の研究よりも細かい地域単位で分析を行い、地域圏の内側の格差について実態を解明したものである。まず、市区町村単位の平均所得のデータを用いて1980年から2005年までの6時点で各地域圏内の所得格差をタイル尺度により測定した結果、近年特に大都市圏内での所得格差拡大が著しく、それが日本全体の格差拡大にも大きな影響を与えていることが明らかになった。次にそれを引き起こした地域構造的な要因について首都圏を例に分析した結果、人口の増加量が多い市区町村で平均所得も増加している傾向が確認できた。これは1990年頃の地域間格差の拡大時には見られない新しい現象であった。人口の転入超過量とその年齢構成によってクラスター分析を行った結果、特に都心回帰現象に伴う都心部への人口流入量が大きく、郊外部や地方部からの人口を吸収していた。また、地域によって流入している人口の所得階層に差があり、結果として地域間で所得階層による居住地の分化が進み、小さいスケールでの地域間所得格差が拡大していることが明らかになった。
著者
大西 隆行 藤田 次郎 池田 和真 泰 ゆうき 山地 康文 塩谷 泰一 高原 二郎 桑原 宏子 佐藤 明 根ヶ山 清 宇多 弘次 入野 昭三
出版者
The Japanese Respiratory Society
雑誌
日本胸部疾患学会雑誌 (ISSN:03011542)
巻号頁・発行日
vol.29, no.3, pp.365-371, 1991-03-25 (Released:2010-02-23)
参考文献数
20

症例1は70歳男性, 肺小細胞癌に対する化学療法後, 両肺にびまん性斑状陰影が出現. 症例2は49歳男性, 悪性リンパ腫に対する化学療法後, 右肺に巨大結節影が出現. 両例とも抗生物質投与にかかわらず陰影は増悪し, 呼吸不全にて死亡した. 剖検材料より得られた浸出液の培養にて Trichosporon beigelii が検出された. Trichosporon beigelii による呼吸器感染症は本邦では稀と考えられたのでここに報告する.
著者
市川 隆一 関戸 衛 竹内 央 小山 泰弘 近藤 哲朗 望月 奈々子 村田 泰宏 吉川 真 市川 勉 加藤 隆二 大西 隆史 藤咲 淳一 高島 和宏 飛翔体VLBIグループ
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SANE, 宇宙・航行エレクトロニクス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.254, pp.19-24, 2005-08-19

情報通信研究機構では、宇宙飛翔体の準リアルタイム軌道決定技術の獲得を目指して、相対VLBI実証実験を行っている。火星探査機「のぞみ」や小惑星探査機「はやぶさ」のVLBI実験において、ISAS/JAXAによるR&RR結果に対する群遅延残差は、最大数10ナノ秒にも及ぶものの双方の結果は調和的であった。また、広帯域のレンジ信号送出の時間帯に限定すれば、双方の残差は10ナノ秒程度のばらつきにおさまる。「のぞみ」位相遅延データによる暫定的な解析では、「のぞみ」の赤道座標系推定位置が約40ミリ秒角以下の誤差で決定できた。その他、測地GPSデータにより相対VLBI法での中性大気による伝搬遅延誤差の軽減効果についても評価した。
著者
北条 聡子 藤田 次郎 大林 由佳 大西 隆行 山地 康文 岡田 宏基 高原 二郎
出版者
The Japanese Respiratory Society
雑誌
日本胸部疾患学会雑誌 (ISSN:03011542)
巻号頁・発行日
vol.35, no.11, pp.1259-1264, 1997-11-25 (Released:2010-02-23)
参考文献数
14

日本人とドイツ系アメリカ人との混血であり, かつ双生児の姉妹に発症した嚢胞性線維症を経験した. 1例は胎便イレウスにて発症し, もう1例は6歳時にアスペルギルス肺炎で発症した. 2例とも消化酵素, ビタミン剤, 周期的な抗生物質での治療, 最近では体内留置力テーテルによる在宅の抗生物質静注療法, およびDNase吸入療法にて23歳の現在も比較的良好な経過をたどっている. 19歳時 cystic fibrosis transmembrane conductance regulator (CFTR) 遺伝子異常のスクリーニングをうけ, ΔF508変異を指摘された. 今回この症例と母親の遺伝子解析の結果, 新たにCFTR遺伝子の exon 7 (R347H) と exon 16 (D979A) の missense mutation が明らかになった. 長期生存に加え, 遺伝子学的な検討を行った興味深い症例と考えられたのでここに報告する.
著者
小川 剛志 大西 隆 石川 允
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画論文集 (ISSN:09160647)
巻号頁・発行日
vol.23, pp.265-270, 1988-10-25 (Released:2020-08-01)
参考文献数
6

This paper analysed the recent tendency of the location of the electronic date processing division in the big companies the head quarter of which are now located in the heart of Tokyo. In addition to the secondary date analysis, a questionnaire survey was done to about a hundred companies to identify their behavior and the relating problems. Finally, the possibility of the reagglomeration of the divisions and the information processing industries to the suburban core cities are also discussed.
著者
加藤 由理 大西 隆
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画論文集 (ISSN:09160647)
巻号頁・発行日
vol.39.3, pp.757-762, 2004-10-25 (Released:2017-08-02)
参考文献数
8
被引用文献数
1

秋葉原地域における集積持続のメカニズムは、周辺業種を多様化させることにある。これは、地域産業における「古い仕事」に「新しい仕事」を追加することで実現する。秋葉原地域では、時代にあわせた産業構造、集積エリアが形成され、地域全体の特徴が明確になることで、他地域に対する競争力を確保することができた。多様性を支えた地域の物理的環境は次の4点である。今後の発展のためにはこれらがより進化していくことが望まれる。1)限定された地域・機能・用途ではあるが「混用」が実現している。2)規模の小さな街区の存在。3)「古い建物」の存在と、建てられた年代の異なる建物の混在。4)一定の人口密度。
著者
村上 威夫 大西 隆
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画論文集 (ISSN:09160647)
巻号頁・発行日
vol.33, pp.103-108, 1998
被引用文献数
1

Coordination of local planning powers is important in a decentralized planning system. For this concer, we made a case study in Portland, Oregon, U.S., where a regional government called Metro was created over the jurisdiction of existing local governments for this coordination. We found that 1) the development of Metro was promoted by the existence of a strong central city and the state land use planning legislature; and 2) an advisory committee comprised of the local government officials plays an important role in the policy making process of Metro.
著者
村上 威夫 大西 隆
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画論文集 (ISSN:09160647)
巻号頁・発行日
vol.33, pp.103-108, 1998-10-25 (Released:2018-04-01)
参考文献数
7
被引用文献数
1

Coordination of local planning powers is important in a decentralized planning system. For this concer, we made a case study in Portland, Oregon, U.S., where a regional government called Metro was created over the jurisdiction of existing local governments for this coordination. We found that 1) the development of Metro was promoted by the existence of a strong central city and the state land use planning legislature; and 2) an advisory committee comprised of the local government officials plays an important role in the policy making process of Metro.
著者
伊藤 和博 中川 渉 大西 隆 白井 泰治 村上 正紀
出版者
一般社団法人 溶接学会
雑誌
溶接学会全国大会講演概要
巻号頁・発行日
vol.2013, pp.44-45, 2013

液晶デバイスにおいて、Cu配線とガラス基板との乏しい密着性改善のため、Cu合金膜を用いた手法が試行されている。合金化によりITO膜との接触抵抗増加が懸念され、Cu(M)/ITO界面接触抵抗を低減する検討について報告する。
著者
大西 隆之 谷生 良太 長沼 次郎 遠藤 真
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.25, pp.1-6, 2001
参考文献数
5

高品質なMPEG-2モバイルアプリケーションを実現するため, 筆者らはノートPCを用いたモバイル環境に適した超小型MPEG-2エンコーダPCカードを開発した.本稿では, このMPEG-2エンコーダPCカードを用いたポータブルなIP映像伝送システムによる, 日本とマレーシア間の双方向国際映像伝送実験について示す.低ビットレートに対応可能なMPEG-2符号化パラメータの選定, および, 伝送遅延の測定と画品質の評価を行い, MPEG-2伝送レートが1.2Mbps程度の国際長距離回線においても, 本システムによるテレビ会議アプリケーションが実用的に運用可能であることを実証した.
著者
片山 健介 大西 隆 城所 哲夫 瀬田 史彦
出版者
The City Planning Institute of Japan
雑誌
都市計画. 別冊, 都市計画論文集 = City planning review. Special issue, Papers on city planning (ISSN:09131280)
巻号頁・発行日
vol.38, no.3, pp.817-822, 2003-10-25
被引用文献数
2

本論文では、地域統合の進展に伴う空間計画制度の変容に関する研究のケーススタディとして、イギリスの空間計画制度におけるEUの空間政策・計画の影響について論じている。はじめに、EUレベルでの地域政策・空間計画の展開について整理している。第3章では、(1)主としてEU地域政策の影響によるリージョナリズムによって、地域レベルの組織が設立されたこと、(2)EUレベルの政策・計画がRPGにおいて考慮されていること、を述べている。第4章では、National Planという考え方が、ESDPの最終合意の後に現れてきていることを示している。結論として、EUレベルと地域レベルの重要性が高まるにつれて、国レベルの計画は、地域計画の枠組みとしての機能とともに、EUレベルと地域・地方レベルの「導管」としての役割を求められている。