著者
長尾 義行 朝田 知子 加藤 美穂 黒瀬 茂
出版者
JAPAN TECHNICAL ASSOCIATION OF THE PULP AND PAPER INDUSTRY
雑誌
紙パ技協誌 (ISSN:0022815X)
巻号頁・発行日
vol.60, no.8, pp.1152-1160, 2006
被引用文献数
6

近年,製紙業界では生産性,操業性,品質の向上だけでなく地球環境への配慮が大きな課題となっている。そのため抄紙系内では,工場排水に起因する環境への負荷低減のためのクローズド化が急速に進んでいる。また地球資源及び環境面から古紙配合率が高まり,抄紙系内のピッチ成分やアニオントラッシュ等の夾雑物が増加している。このように抄紙条件は,年々厳しさを増しており,ウエットエンドでの各種薬剤の本来の効果を発揮するのが難しくなっているため,これまでに無い高機能な薬剤が必要とされてきている。<BR>弊社では,厳しいウエットエンド条件下で各種添加薬剤の効果を最大限に引き出すために高機能化した凝結剤として,ウエットエンド改質剤「リアライザーAシリーズ」を開発してきた。更に微細繊維や灰分の歩留りに効果的な高機能な歩留り剤「リアライザーRシリーズ」,「レクサーFXシリーズ」の開発にも最新のポリマー合成技術を導入して取り組んできた。これらの最新の薬剤から構成されるウエットエンド改質システムが「アクシーズシステム」である。更に長年に亘り培ってきた抄紙工程でのスライムコントロール技術を集約した微生物コントロールシステム「キュアサイドシステム」を構築し,ウエットエンドのトータル的な最適化を検討している。これらは,最小限の添加量で最大限の効果を発揮し,同時に各種ウエットエンド添加薬剤の削減も可能であるため環境負荷低減に貢献できるシステムである。
著者
加藤 美穂子
出版者
日本財政学会
雑誌
財政研究 (ISSN:24363421)
巻号頁・発行日
vol.1, pp.264-279, 2005 (Released:2022-07-15)
参考文献数
24

本研究は,地方自治体の政策決定要因として,首長や議会など地方内部の政治的特性に注目し,計量的にその影響を明らかにしようとするものである。とくにここでは,地方自治体の意思が比較的表れやすい行政改革への取組みに注目する。今後,地方分権の進展にともない,地方財政や地方行政における自治体内部の政治的意思決定は,その重要性がより高まっていく。その過程を考察するための第一歩としても,今回,このような検証を試みている。 本稿の検証結果からは,今日の各自治体の行政改革への取組み具合は,財政状況や都市規模などの社会的・経済的環境のみならず,首長の党派性や選挙競争の程度,議会との関係といった政治的環境によってもやはり影響を受ける可能性が示唆された。
著者
斉藤 貢一 馬場 奈美季 佐々木 美香 渡邉 みどり 伊藤 里恵 加藤 美穂子 石井 里枝 細江 智夫
出版者
日本食品化学学会
雑誌
日本食品化学学会誌 (ISSN:13412094)
巻号頁・発行日
vol.22, no.3, pp.163-169, 2015

A simple, rapid, and precise method for the determination of cyclopiazonic acid (CPA) in liquid seasoning was developed, which uses liquid chromatography with ultraviolet and photodiode array detection LC/UV(PDA) and liquid chromatography with time-of-flight mass spectrometry (LC/TOF-MS). CPA in liquid seasoning was subjected to ethyl acetate extraction, and solid-phase extraction using Oasis&reg; HLB. LC/UV(PDA) was used for qualitative and quantitative analysis, and LC/TOF-MS was used as the confirmatory method. The limit of detection (S/N = 3) and the limit of quantification (S/N > 10) of CPA in LC/UV(PDA) were 0.01 μg/mL and 0.03 μg/mL, respectively. Standard materials were prepared for quality control samples (a low concentration of 0.2 μg/mL and a high concentration of 2.0 μg/mL), and internal quality control was performed. As a result, the trueness of the low concentration sample and the high concentration samples was 80.3% and 81.6%, respectively. The relative standard deviation (RSD) of repeatability was 5.3% or less, whereas that of intermediate precision was less than 10.1%. The results suggest that the developed method is useful for the determination of CPA in liquid seasoning.