著者
長谷川 大和 勝田 仁之
出版者
日本物理教育学会
雑誌
物理教育 (ISSN:03856992)
巻号頁・発行日
vol.61, no.3, pp.137-140, 2013-09-06 (Released:2017-02-10)

高等学校物理では,力学的エネルギー保存則を学んだ後に運動量保存則を学ぶ。これらを学習後に取り組む典型的な問題として,動くことのできる斜面台上での物体の運動がある。このような問題では,台と物体で及ぼし合う垂直抗力がそれぞれ仕事をすることになり,これらがちようど打ち消し合うことを説明しなければ,力学的エネルギーの和が保存されることに対して生徒は違和感を持つ可能性が生じる。この問題の高等学校での取り扱いについて考察する。
著者
勝田 仁之
出版者
日本物理教育学会
雑誌
物理教育 (ISSN:03856992)
巻号頁・発行日
vol.69, no.1, pp.37-40, 2021-03-11 (Released:2021-04-05)
参考文献数
12
被引用文献数
3

著者が 2020 年 4〜7 月に行ったオンライン授業の効果測定を行う。力学概念獲得度を測定する FCI のスコアを,科学的思考力を測定する LCTSR のスコアが同程度の生徒集団ごとに,昨年度の通常対面授業のデータと比較することで効果測定とした。その結果,著者のオンライン授業は,科学的思考力の相対的に低い集団については,昨年度の通常対面授業よりも高い効果が認められた。その一方,科学的思考力の相対的に高い集団については,昨年度通常対面授業より効果が低かった。
著者
今井 章人 篠原 秀雄 勝田 仁之
出版者
一般社団法人 日本科学教育学会
雑誌
日本科学教育学会年会論文集 45 (ISSN:21863628)
巻号頁・発行日
pp.177-180, 2021 (Released:2021-12-20)
参考文献数
3

高校理科の基礎科目は現在物化生地および科学と人間生活の5科目中3科目を選択必修としており,物理を学ばずに高校を卒業してしまう生徒がいる.その生徒は,学校が科目を設定していない場合,選択する余地がなく学ぶ機会すら与えられない.物化生地4分野を全て履修するため,4分野が統合した高校理科必修科目を設置することが考えられる.その場合に高校物理で何を学ばせたいのかを再検討したところ,定量化・モデル化・数値化・一貫性を大切にしていることを再確認した.その上で,運動方程式・エネルギー・波動・熱などの具体的な内容に関して検討した.また,総合理科や基礎理科など具体的な高校理科必修科目を設置した場合,物理教員の視点でのメリット・デメリットを検討した.さらに,STEAM教育の観点からみた物理についても報告する.
著者
勝田 仁之
出版者
物理教育研究会
雑誌
物理教育通信 (ISSN:24238988)
巻号頁・発行日
vol.186, pp.49-55, 2021 (Released:2022-02-13)
参考文献数
11

物理教育研究において,生徒の概念理解度や授業効果を測定する際,FCI をはじめとする概念調査テストの実施が広く行われている。一方でその集計や解析については,各教員が Excel などを用いて個別に行なっている。同じ作業を多くの教員が個別に行い時間を浪費することは,大きな社会的損失である。本稿では著者の作成した R言語プログラムを公開することで,誰でもすぐに概念調査テスト,特に多肢選択肢テストの解析が自動でできるようになることを目指す。
著者
長谷川 大和 勝田 仁之
出版者
日本物理教育学会
雑誌
物理教育 (ISSN:03856992)
巻号頁・発行日
vol.61, no.3, pp.137-140, 2013

高等学校物理では,力学的エネルギー保存則を学んだ後に運動量保存則を学ぶ。これらを学習後に取り組む典型的な問題として,動くことのできる斜面台上での物体の運動がある。このような問題では,台と物体で及ぼし合う垂直抗力がそれぞれ仕事をすることになり,これらがちようど打ち消し合うことを説明しなければ,力学的エネルギーの和が保存されることに対して生徒は違和感を持つ可能性が生じる。この問題の高等学校での取り扱いについて考察する。