著者
北川 徹三
出版者
安全工学会
雑誌
安全工学 (ISSN:05704480)
巻号頁・発行日
vol.18, no.3, pp.165-169, 1979-06-15 (Released:2018-04-30)

1973年2月10日に起きたスターテン島の液化天然ガス貯蔵タンクの修理中における爆発事故は,タンク内の混合ガス爆発によるものではなく,天然ガス中の高沸点不純物であるペンタン等がポリウレタン断熱材中に吸着されていたために,修理作業中にこれに着火して,断熱材層の火災が起きたことが原因であることが明らかになった.
著者
沼野 雄志 北川 徹三
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
工業化学雑誌 (ISSN:00232734)
巻号頁・発行日
vol.60, no.11, pp.1431-1433, 1957-11-05 (Released:2011-09-02)
参考文献数
7

アセチレンの爆発範囲を知ることは,工場の安全上重要な問題である。空気中のアセチレンの爆発限界に関してはすでに多くの報告があるが,酸素中でのアセチレンの爆発限界,および空気-アセチレン混合ガスに他の不活性ガスを加えた3成分系混合ガスの爆発範囲が測定された例は少ない。著者らは,前報の爆発限界測定装置を用いて,これを測定し,常温,常圧の酸素中における爆発下限界2.3%,爆発上限界94.5%,常温常圧の空気中における爆発下限界2.3%,爆発上限界72.3%,空気中で不活性ガスとして窒素を加えた場合の爆発臨界点70.5%,炭酸ガスを加えた場合の爆発臨界点50.0%をえた。
著者
北川 徹三 小林 義隆 遠藤 瞭 楠木 英吾
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
工業化学雑誌 (ISSN:00232734)
巻号頁・発行日
vol.69, no.7, pp.1263-1267, 1966-07-05 (Released:2011-09-02)
参考文献数
16
被引用文献数
1

アンモニアの爆発危険性について研究を行なった。すなわち,エネルギー源として火花放電を用い,アンモニア-酸素-窒素系,アンモニア-空気-窒素系,アンモニア-酸素-ジクロルジフルオルメタン系,アンモニア-空気-ジクロルジフルオルメタン系の爆発範囲および,アンモエア-空気系について最小着火エネルギーを測定した。その結果は,常温,常圧下のアンモニア-酸素-窒素系における爆発臨界点の組成はアンモニア18.4,酸素13.4,窒素68.2vol%であり,アンモニア-酸素-ジクロルジフルオルメタン系においてはアンモニア30.0,酸素22.5,ジクロルジフルオルメタン47.5%であった。ジクロルジフルオルメタンを添加した場合には爆発に際し,ハロゲン化アンモニウムの生成が観察された。また,アンモニア-空気系の常温,常圧下における最小着火エネルギーを測定した結果は,アンモニア濃度19.5%に存在し,その値は170mJ で, 一般の炭化水素ガスなどに比較し, 非常に大きい結果を得た。
著者
北川 徹三
出版者
至文堂
雑誌
物理化學の進歩
巻号頁・発行日
vol.6, no.1-3, pp.106-126, 1932