著者
北村 大介
出版者
東京理科大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2020-04-01

自己免疫疾患や慢性アレルギーといった免疫病の原因である自己抗体やIgE抗体の産生機序は不明である。しかい近年、B細胞除去療法の結果より、記憶B細胞の断続的な活性化が長期抗体産生に関わっていること、また、記憶B細胞の抗原提示・エフェクター機能が病因として注目されている。本研究では、このような病原性記憶B細胞に焦点を当て、自己免疫疾患の病態における記憶B細胞の役割や作用機序、制御機構を明らかにし、病原性記憶B細胞を標的とした免疫制御方法を見出すことを目的とする。その成果は、自然抗体や制御性B細胞を損なうことのない、免疫病の新たな原因療法の創出に繋がると期待される。