著者
永田 治樹 藤井 美咲 北村 明久
出版者
国公私立大学図書館協力委員会
雑誌
大学図書館研究 (ISSN:03860507)
巻号頁・発行日
vol.59, pp.1-15, 2000

<p>図書館活動の成果を顧客の側から考察するサービス品質は,図書館経営にとって不可欠な指標である。本論は,図書館サービスの品質をSERVQUAL(サービスの本質的な五つの局面について,顧客のサービスへの期待とサービス・パフォーマンスの認知との差を数量的に把握する)によって測定するケース・スタディである。この研究では顧客(教員・学生)だけでなく,サービス供給者である図書館職員をも調査対象とし,またSERVQUALで設定されていない設問を混ぜて調査した。収集されたデータから,調査実施館である千葉大学附属図書館の特性値が把握され,また図書館サービスに対する品質測定方法として,SERVQUAL再検討の必要性が示唆された。</p>
著者
益森 治巳 高城 章代 北村 明久 内藤 衛亮
出版者
国立情報学研究所
雑誌
学術情報センター紀要 (ISSN:09135022)
巻号頁・発行日
vol.8, pp.75-93, 1996-03-29

学術情報の流通を促進する方策の一つとして、鹿児島大学において1995年前半に、大学紀要の電子入稿について調査した。1995年2月時点で当該年度の出版物として、11部局から29種類の紀要が刊行されており、254論文が掲載されていた。第一著者、複数の論文を執筆した場合は一論文のみの著者として154名が確認できた。全教官の15%に相当する。有効回答は133名(回収率86%)。電子的に執筆していたのは117名(全回答者の88%)。ハードウェア、ソフトウェアは多岐にわたった。入稿の態様は投稿規定に依存しているものの、37名(28%)の著者がプリントとフロッピーによって入稿した。流通に対する意識は未見の事態に対するものとして、過渡的であり、平行出版の必要性が指摘された。投稿規定・手順としての意見も未成熟であり、フオーマットの標準化についての意見は分かれている。投稿規定の整備が必要である。