著者
松岡 摩耶 門野 岳史 松浦 佳奈 北澤 智子 川上 民裕 相馬 良直
出版者
学校法人 聖マリアンナ医科大学医学会
雑誌
聖マリアンナ医科大学雑誌 (ISSN:03872289)
巻号頁・発行日
vol.44, no.4, pp.213-220, 2017 (Released:2017-03-28)
参考文献数
8

2005年1月から2015年12月までの11年間に当科で病理組織学的に皮膚悪性腫瘍と診断した680例について統計的検討を行った。男性348例,女性332例で男女差はみられなかった。疾患別では,基底細胞癌214例,Bowen病129例,有棘細胞癌98例,日光角化症91例,悪性黒色腫87例,乳房外Paget病40例であった。過去に報告された他施設における統計と比較検討したところ他の地域がん拠点病院と類似する疾患分布であった。悪性黒色腫は集学的な治療が必要となるため,各施設の症例数に差がみられた。今後,免疫チェックポイント阻害薬の出現により,治療施設の一層の集約化が行われると考える。