著者
北爪 匡 中川 雅之 山根 小雪
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1645, pp.58-63, 2012-06-11

東京湾沿岸部、高度成長期の遺構とも言うべき構造物が、その痛ましい姿をまざまざと見せつけている。 首都高速1号羽田線東品川桟橋部。幅17mの4車線、全長1200mのこの橋は、東京五輪前年の1963年に開通した。細部に目をやれば、海からの塩害によってはげ落ちたコンクリートから、腐食した鉄筋がむき出しになり、各所のひび割れには生々しい補修の跡が残る。