著者
若山 誠治 南波 哲 大野 雅二
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
日本化學雜誌 (ISSN:03695387)
巻号頁・発行日
vol.92, no.3, pp.256-259, 1971-03-10 (Released:2009-02-05)
参考文献数
4
被引用文献数
7

ライラック紫花Syringa Vulgaris L.の花精油成分を検索して, 1-ヘキサノール, cis-3-ヘキセン-1-オール,リナロール,アセトフェノン,ライラックアルコール-b,ライラックアルコール-d,ライラックアルコール-a,ベラトロール, p-ジメトキシベンゼン,ライラックアルコール-c,ベンジルアルコール,フェネチルアルコール,メチルオイゲノール,アニスアルデヒド,シンナムアルデヒド,エレミシン,シンナミルアルコールの存在を明らかにした。このうちライラックアルコール-a, -b, -cおよび-dは新化合物で,たがいに立体異性体である。ライラックアルコール-aおよび-bはβ, 5-ジメチル-5-ビニル-2-テトラヒドロフランエタノールで,水酸基のβ-位の構造による立体異性体であることが明らかにされた。