- 著者
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石神 優紀子
山﨑 薫
奈良 一寛
南澤 瞳
綿貫 仁美
- 出版者
- 日本調理科学会
- 雑誌
- 日本調理科学会大会研究発表要旨集 平成28年度大会(一社)日本調理科学会
- 巻号頁・発行日
- pp.195, 2016 (Released:2016-08-28)
【目的】神奈川県相模原市緑区城山地域は境川の上流域に位置し,当地域では季節の自然と触れ合えるイベントの一つとして「小松コスモスまつり」が行われており,地場産物販売とコスモスの摘み取りが人気を博している。地域活性も兼ね,コスモスを使用した産品開発相談を同地域より受けたことから,本研究では新たな地場産物販売品の検討を行うため,食用コスモスの特性を捉えた後,利用法含め,地元の方々に受け入れて頂ける産品提案を目的とした。 【方法】食用コスモスが入手可能となる旬期までは同じキク科である食用菊等を代用し,花の特徴やイメージを掴み,コスモスを使用した産品開発アイディアに繋げることも行った。次いで,食用コスモスの花弁(濃ピンク,桃色,白,黄色)を用い,試作を行い,最終提案として7品に絞り込んだ。また,平成27年度「小松コスモスまつり」スタッフを対象に花弁色が濃ピンク色の食用コスモスでソースを作成したブラマンジェの試食会を行い,その他の試作品については写真を用い,アンケート調査も実施した。 【結果】食用花の花弁を利用したシロップ漬けは花種によりシロップ液が青臭く,渋みが目立った。しかし,食用コスモスで作成したシロップは青臭さや渋みが認められず,特に濃ピンク花弁使用シロップ液を煮詰め作成したソースは色鮮やかで凡庸性の高いものに仕上がった。男性20名,女性13名の総計33名から得たアンケート調査結果は試食結果含め,総体的に高評価を得ることができ,クラッシュゼリーやピクルス等,いずれも商品化を進めて欲しいとの結果を得た。食用コスモスの調理・加工特性を捉えることにより,更なる産品提案や家庭での利用可能なレシピ提案も計画している。