著者
和田 宗一郎 野上 正雄 田村 卓也 齋 秀二 上野 倫彦 長谷山 圭司 南雲 淳
出版者
一般社団法人 日本集中治療医学会
雑誌
日本集中治療医学会雑誌 (ISSN:13407988)
巻号頁・発行日
vol.28, no.2, pp.110-113, 2021-03-01 (Released:2021-03-01)
参考文献数
11

患者搬送固定翼機(メディカルジェット)による補助循環用ポンプカテーテル(IMPELLA®)装着下転院搬送を行った。症例は12歳女児で,急性心不全の加療目的に約300 km遠方の病院から回転翼機で当院に搬送された。拡張型心筋症の診断で治療を行ったが,転院から約1か月後に心原性ショックに陥り,IMPELLA®を装着した。1,000 km離れた小児心臓移植施設への転院のためメディカルジェットの使用を決定した。機材の一体化・超音波検査装置の携行・場面別シミュレーションにより搬送中のカテーテルの位置変動リスクを低減し,合併症なく搬送を完遂した。非医療職を含めたスタッフの普段からの搬送業務への関与が,メディカルジェットの円滑な運用に寄与したと考えられた。
著者
南雲 淳 田中 二郎
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.54, pp.375-376, 1997-03-12

データ構造の表現の方法として, 辺と節からなるグラフ構造がある. このグラプ構造により表現されたデータをわかりやすく提示するために, グラフ自動描画法が研究されてきている. また現在, 並列論理型言語をグラフによって可視化するビジュアルプログラミングシステムを開発中であり, それにグラフ描画アルゴリズムを応用することを検討している. これは, 並列論理型言語での定義節をグラフの節, 論理変数を辺で表現することにより可読性の向上を図るものである. これまでに提案されているグラフ描画アルゴリズムの多くは, グラフの論理的構造を入力として, その構造の最適な配置を求めるというものであったが, ここでは, 特に人間の手によって入力された形の整っていないグラフを, 再配置の過程をアニメーションのような表現で見せることによってわかりやすさの向上を図るためのアルゴリズムの改良を提案する. あるグラフの再配置を行い, 入力されたグラフから再配置されたグラフに表示を切り替える場合, 再配置されたグラフをいきなり表示するのでなく, 元のグラフから再配置されたグラフヘ徐々に変化しているように見せるのが認知の連続性の観点から言って好ましい. アニメーション的な表示をするためには, 再配置された結果を用いてコマ割りを行い, それを順次表示する方法と, 再配置の計算の経過を順次表示することによりアニメーションとする方法が考えられる. 計算過程を表示するだけでスムースなアニメーションを生成できれば, コマ割りというプロセスが必要なくなり, ビジュアルプログラミングシステムなどのような, アニメーションの最中にも表示されたグラフの直接操作をしたいシステムの制作時に有利であると考えられるため, ここでは後者の方法について研究を行った