著者
原田 寿郎 上杉 三郎
出版者
JAPAN WOOD PRESERVING ASSOCIATION
雑誌
木材保存 (ISSN:02879255)
巻号頁・発行日
vol.22, no.5, pp.262-271, 1996-09-25 (Released:2009-05-22)
参考文献数
7
被引用文献数
2 2

コーンカロリーメーターを用い,難燃薬剤で処理された1類合板及びラワン材の発熱速度及び発煙量を明らかにするとともに,現行の防火試験方法のひとつである表面試験結果との比較を行った。難燃処理に使用した薬剤はリン酸一アンモニウム,リン酸ニアンモニウム,臭化アンモニウム,ホウ砂・ホウ酸,スルファミン酸アンモニウム,スルファミン酸グアニジン,塩化ナトリウムであった。コーンカロリーメーター試験により,処理薬剤の種類と注入量から燃焼性状を予測することが可能であることがわかった。また,表面試験の指標のうち発煙係数を除く指標についてはコーンカロリーメーター試験の結果と相関があることが明らかとなった。
著者
服部 順昭 原田 寿郎 安藤 恵介
出版者
東京農工大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2010-04-01

スラブCO2レーザでスギのラミナに直径2 mm以下の貫通孔が出力1 kW、パルス幅0.1秒であけられたこと、孔からの難燃薬剤浸透性能に応じたパターンでレーザインサイジングを行ったスギラミナには薬剤がむら無く注入できたこと、荷重支持部のスギ無処理集成材を難燃薬剤を所定量注入した燃え止まり部となるスギラミナで覆い、表面を無処理のスギラミナで覆った集成材が耐火1時間の加熱試験に合格し、別途国土交通大臣から建築基準法上の認定を受けたこと、同じ構成のスギCLTでも耐火1時間の性能が確認できたこと、その耐火集成材が都内の防火地域に建設の木造3階建て飲食店舗に採用されたことが期間内に得た成果である。