- 著者
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双見 京介
寺田 努
塚本 昌彦
- 雑誌
- マルチメディア,分散協調とモバイルシンポジウム2017論文集
- 巻号頁・発行日
- vol.2017, pp.467-478, 2017-06-21
近年,コンピューティング技術を用いたモチベーション制御手法として競争を利用したものがヘルスケアなど様々な分野で開発されている.しかしながら,既存手法には競争による心理的影響を考慮しきれていないという問題がある.そこで,本研究では心理的影響を考慮した競争情報を用いたモチベーション制御手法を提案する.本稿では,まず日常の運動モチベーション向上を対象とし,競争においてモチベーションに影響する要因である,努力量に対する競争結果,競争相手との成績差,競争参加人数の3点による心理的影響への配慮をシステム設計に内包させた競争システムを開発する.提案システムでは活動量計から得た歩数を基にして,モチベーションに良い効果を与えるように補正された競争結果がフィードバックされる.プロトタイプシステムを用いた評価実験では,合計82 名の6 週間にわたる3 種類の実験を通して提示情報による歩数への効果を測定し,提案手法の有効性を確認した.