著者
池田 惇 竹川 佳成 寺田 努 塚本 昌彦
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.51, no.11, pp.2112-2122, 2010-11-15

近年,人間の動作とその背景に投影された映像を組み合わせて,演者の動作が映像に作用しているように見せるパフォーマンスが注目されている.しかし,演者は映像を背にしていたり,ステージ上を移動してさまざまな方向を向いていたりするため,つねに映像を確認しながら演技することはできず,映像と演者が直接掛け合いを行うようなインタラクティブなパフォーマンスを行うことが難しかった.そこで本研究では,装着型/非装着型の情報提示デバイスを用いて演者に映像情報を提示することの有効性を評価する.本研究では実際にインタラクティブパフォーマンスのための演者支援システムを構築し,提示デバイスや提示内容が演技に与える影響を評価した.結果から,提示デバイスによって,演技の自然さが変化することや,提示内容によって,演技動作の精度が変化することが確認された.また,装着型デバイスの使用が演者の演技に与える影響についても評価を行い,対応可能なパフォーマンスを確認した.
著者
倉橋 真也 村尾 和哉 寺田 努 塚本 昌彦
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.58, no.1, pp.237-248, 2017-01-15

トイレの便器にセンサを組み込むことで,ユーザの生体情報を日常的に取得し,健康管理などに応用できるようになった.トイレは多くの場合,複数人が共用するため採取した生体情報をユーザごとに分類する必要があるが,カメラや音声,体重計による個人識別はプライバシの観点から適切ではない.タッチパネルなどの機器を設置して操作することでの個人識別も可能であるが,本来不要な操作であるため操作を忘れることもある.そこで本論文では,トイレで自然に行われる動作であるトイレットペーパの巻き取りの個人差に着目し,芯に角速度センサを設置したトイレットペーパの回転特性から個人を識別する手法を提案する.評価実験により提案システムの有効性を確認したところ,識別精度は実験室環境において5人から1人を識別する場合に83.9%,実環境において5人から1人を識別する場合に69.2%となった.さらに,提案手法を用いて,体調管理を推進するライフログアプリケーションと,トイレットペーパの使いすぎを抑止するアプリケーションを実装した.
著者
伊藤 悠真 寺田 努 塚本 昌彦
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.56, no.11, pp.2165-2176, 2015-11-15

暗記学習の一般的な手法の1つとして替え歌を用いる手法がある.これまでにさまざまな暗記学習システムが開発されているが,暗記用替え歌の一般的な生成手法や自動で生成するシステムは筆者らの知る限り確立されていない.よって本研究では暗記学習のための替え歌自動生成システムの構築を目的とする.提案システムは,替え歌の元となる楽曲を保持しており,学習者が入力した暗記したい項目が,いくつかの曲の歌詞に割り当てられて替え歌として出力される.本研究では暗記したい項目を歌詞に割り当てる割当てアルゴリズムを提案する.これにより,提案システムは暗記に適した替え歌を生成できる.評価実験の結果,提案システムにより生成された替え歌は丸暗記に比べて効果があることが示唆された.
著者
倉橋 真也 村尾 和哉 寺田 努 塚本 昌彦
出版者
情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.58, no.1, pp.237-248, 2017-01-15

トイレの便器にセンサを組み込むことで,ユーザの生体情報を日常的に取得し,健康管理などに応用できるようになった.トイレは多くの場合,複数人が共用するため採取した生体情報をユーザごとに分類する必要があるが,カメラや音声,体重計による個人識別はプライバシの観点から適切ではない.タッチパネルなどの機器を設置して操作することでの個人識別も可能であるが,本来不要な操作であるため操作を忘れることもある.そこで本論文では,トイレで自然に行われる動作であるトイレットペーパの巻き取りの個人差に着目し,芯に角速度センサを設置したトイレットペーパの回転特性から個人を識別する手法を提案する.評価実験により提案システムの有効性を確認したところ,識別精度は実験室環境において5人から1人を識別する場合に83.9%,実環境において5人から1人を識別する場合に69.2%となった.さらに,提案手法を用いて,体調管理を推進するライフログアプリケーションと,トイレットペーパの使いすぎを抑止するアプリケーションを実装した.
著者
中山 遼 寺田 努 塚本 昌彦
雑誌
エンタテインメントコンピューティングシンポジウム2017論文集
巻号頁・発行日
vol.2017, pp.123-130, 2017-09-09

着ぐるみの動作練習において,事前に装着して練習できる環境は少ないため,演者は着ぐるみを装着せずに練習をすることが一般的である. しかし,着ぐるみの構造は人間と異なっており,装着経験の少ない演者にとって,着ぐるみの動作練習をすることは難しい. そこで本研究では,ユーザが効果的な着ぐるみの動作練習ができるように,ユーザのポーズに応じて,着ぐるみ装着時のポーズを視覚提示するシステムを提案し,システムの有用性を検証する評価実験を行った.
著者
佐藤 宏樹 大西 鮎美 寺田 努 塚本 昌彦
雑誌
研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI) (ISSN:21888760)
巻号頁・発行日
vol.2022-HCI-200, no.34, pp.1-7, 2022-11-01

人間の目は明るさの変化に対応して感度を調整し,その明るさに順応することで視覚機能を維持する.周囲が明るくなるときの順応を明順応,暗くなるときの順応を暗順応と呼ぶ.しかし,トンネルや建物への出入りのような急激に明るさが変化する場面では,明るさの変化に目の順応が追い付かず視力が低下し事故につながる恐れがある.そこで本研究では,明るさの急激な変化に対応するため,LED と遮光フィルムを用いて目に入る光の量を制御し,明順応と暗順応を支援するウェアラブルデバイスを提案する.提案デバイスは明順応を支援するために,周囲が明るくなる直前に LED の光を目に照射して明るさに目を慣れさせる機能と,明るくなると同時に遮光フィルムを用いて明るさの変化を緩やかにする機能をもつ.また,暗順応を支援するために,暗くなる直前に遮光フィルムで目を覆い暗さに目を慣れさせる機能をもつ.各機能による視力の低下を抑制する効果を評価した結果,LED を用いた明順応の支援では視力の低下を抑制できる可能性が示唆されたが,遮光フィルムを用いた明順応の支援については視力の低下を抑制する効果は確認できなかった.また,遮光フィルムを用いた暗順応の支援は LED を用いた明順応の支援と比べて視力の低下を抑制する効果が低いことがわかった.
著者
岡崎 辰彦 寺田 努 塚本 昌彦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MVE, マルチメディア・仮想環境基礎 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.111, no.38, pp.93-98, 2011-05-06
参考文献数
4

現在,着ぐるみは様々なイベントで数多く利用されている.しかし,多くの着ぐるみは体の大きさや形が人間と異なっており,着ぐるみ装着者が自分の姿勢を認識することが難しい.また,着ぐるみ装着者の視界は制限されており,周囲の人々の存在を感知しづらく,人々とスムーズにコミュニケーションを行うことが難しい.そのため,着ぐるみ装着者がそのキャラクタらしく振る舞うためには高度な技術や十分な修練が必要となる.そこで本研究では,着ぐるみ装着者がそのキャラクタらしく振る舞うための支援を行う着ぐるみ装着者支援システムを提案する.評価実験の結果から,提案システムを用いることでスムーズなコミュニケーションが行えることを確認した.
著者
丁吉之 寺田努 塚本昌彦
雑誌
マルチメディア、分散協調とモバイルシンポジウム2014論文集
巻号頁・発行日
vol.2014, pp.2-9, 2014-07-02

ウェアラブルコンピューティングシステムは様々な状況下での利用が考えられ,システムを取り巻く環境は頻繁に変化する.そのため,システムを利用しているユーザの行動,および周囲の環境と使用する情報提示デバイスの組合せによっては,ユーザの情報支援の認知に影響を及ぼす可能性がある.例えば,屋外でディスプレイを使用しているときに周囲が明るくなると表示が見づらくなるというように,ユーザの作業の妨げになったり,場合によってはユーザを危険に晒す恐れがある.そこで筆者らの研究グループでは,システム障害時にユーザが装着しているデバイス同士が直接データ通信を行うことで情報支援を継続し,システムの信頼性を確保する手法を提案してきた.本研究では,ウェアラブルコンピューティング環境の例として着ぐるみ装着者支援システムに提案手法を導入し,HMD,スピーカ,振動モータの3種類の情報提示デバイスを実装した.また,ユーザの行動,周囲環境と提示デバイスの組合せと情報提示の認知度との関係を調査した.
著者
双見京介 寺田努 塚本昌彦
雑誌
研究報告モバイルコンピューティングとユビキタス通信(MBL)
巻号頁・発行日
vol.2013, no.4, pp.1-8, 2013-03-07

自分の髪の毛を自分自身で散髪することは難しい.伸びた髪を散髪する場合には美容室や理容室,床屋といった専門家のいる場所へ行くのが一般的である.しかし,髪質も顔も趣味も異なる専門家に各個人が抱く髪型の悩みや理想のイメージを伝えることはうまくいかないこともある.こういったことに対する不満や,その他の好奇心や目的によって自分で散髪したいという欲求,動機が生じることがある.しかし,本研究でヘアセルフカットと呼ぶこの行為を実行するためには,技術面や環境面においていくつかの課題が存在する.本研究では,ヘアセルフカットを現状の道具や環境でおこなった場合に課題となる 「目では見えない範囲の映像の取得」 に重点を置き,自分の目では見えない範囲をカメラで撮影し,その映像を見ながらヘアセルフカットを行うシステムを提案する.評価実験により提案システムの有効性を確認した.
著者
磯山直也 ウォーリー木下 出田怜 寺田努 塚本昌彦
雑誌
エンタテインメントコンピューティングシンポジウム2014論文集
巻号頁・発行日
vol.2014, pp.168-179, 2014-09-12

本稿は,参加型演劇YOUPLAYの概要,システム構成,公演を通じての考察について報告する.YOUPLAYとは,一般の参加者が演者となり,決められた物語の中で役を演じる舞台となっている.舞台は床一面壁一面に映像が投影されており,舞台の天井にカメラを仕込んだり,参加者がセンサを身に着けることによって,映像や音声がインタラクティブに変化し,参加者は物語の中に没入して演じることができる.YOUPLAYはこれまでにYOUPLAY Vol.0(03/20–24,2013)とYOUPLAY Vol.1(11/16–24,2013)の2度,大阪梅田のHEP HALLにてそれぞれ全40公演ずつ行なっており,参加者の様々な反応を見ることができた.参加者からは自由記述のアンケートも得ており,「楽しかった」「またやりたい」などといった感想が多く見られた.
著者
寺田努 岡崎辰彦 塚本昌彦
雑誌
マルチメディア、分散協調とモバイルシンポジウム2014論文集
巻号頁・発行日
vol.2014, pp.1386-1393, 2014-07-02

現在,着ぐるみはテーマパークや様々なイベントで頻繁に利用されている.着ぐるみは仮想キャラクタを現実世界に登場させる役割をもつため,着ぐるみ装着者は扮したキャラクタらしく振る舞うことが重要となる.しかし,着ぐるみは体の大きさが人間と異なっていることが多いため,着ぐるみ装着者が周囲にある障害物を避ける際に装着者自身と着ぐるみの大きさの違いを意識しなければならず,直観的に障害物を避けることが困難である.そこで本研究では,着ぐるみ装着者のための拡張現実感を用いたオブジェクト拡大提示に基づく障害物回避手法を提案する.この手法を用いることで,装着者は装着者自身と着ぐるみの大きさの違いを意識せずに周囲にある障害物を自然に回避できる.評価実験の結果から着ぐるみ装着者が障害物を避ける際に提案システムは有効であると確認できた.
著者
寺田 努 塚本 昌彦 西尾 章治郎
出版者
情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.44, no.2, pp.266-275, 2003-02-15
被引用文献数
6

近年のモバイルコンピューティング技術の発展により,ユーザは自分用のPDA(Personal Digital Assistant)を持ち歩くようになった.PDAの用途は多岐にわたり,特に今後は音楽を中心としたエンターテイメント利用の重要性が高まると予想される.しかし,現在の音楽アプリケーションは基本的に聴くだけのものが多く,演奏を楽しんだり周りの音楽に参加したりするといった能動的なものがほとんど存在していなかった.そこで,筆者らの研究グループでは,PDAを用いて場所を問わずに気軽に音楽演奏を楽しむためのモバイル楽器に関する研究を進めている.本稿ではそのようなモバイル楽器の1つであるDoublePad/Bassを構築することを目的とする.DoublePad/Bassはタッチパネル式のPDAを2つ用いたシステムで,それぞれのPDAを左右の手の入力に割り当てることでエレクトリックベースの奏法を想定した入力方法を実現している.したがって,本物のベースを演奏できる人が場所を問わずにその腕前を披露できる.また,楽器初心者でもある程度の演奏ができるように簡易演奏モードを用意している.本システムを用いることでいつでもどこでも気軽に演奏でき,同じように演奏をしている人たちとのコラボレーションも可能となる.As a result of advancement in mobile computing technologies,it becomes common for users to carry a PDA (PersonalDigital Assistant) with them wherever they go. PDAs can be used forvarious purposes, and applications for entertainment, especially thosecentering on music, are expected to gain more importance. However,most current mobile applications only allow users to listen to music andthere are few applications that enable users to enjoy and participatein playing music. Therefore, our research group proposes mobile electronic musical instruments to enable users to enjoy playing music anywhere. In this paper, the goal of our study is to construct theDoublePad/Bass as such a mobile musical instrument. The DoublePad/Bass uses two PDAs with a touch panel display, and realizes the input by allocating two PDAs for inputs at each hand like playing an electric bass. Thus, musicians who can play an electric bass can also play the DoublePad/Bass with little practice. Moreover, the system provides asimple playing mode for users who are not familiar with playing musicto enable them to play music easily. Using this system, users can playmusic no matter where they are, by themselves or by collaborating withothers.
著者
岩本 宗大 大西 鮎美 寺田 努 塚本 昌彦
出版者
情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.63, no.10, pp.1574-1582, 2022-10-15

フィールドホッケーは,スティックと硬球を使って行う世界的に人気のあるスポーツである.フィールドホッケーの動作の中で,チームメイトへのパスとして最も基本的で一般的に使われる動作のうちの1つにプッシュという動作がある.プッシュ動作中,スティックにボールが接触してからリリースされるまでスティックがボールと接触している距離が長いと強くて速いプッシュを打てる.しかし,初心者が自分でスティックの接触点を知覚することは難しい.本研究では,プッシュの技術向上のためにスティックにボールが接触する位置の移動経路をリアルタイムに聴覚フィードバックするシステムを提案する.提案システムは,圧力センサの接触位置に応じてピッチの異なるフィードバック音を圧電スピーカによりリアルタイムで発生させる.2カ月間行った評価実験の結果,スティック上のボールの移動経路の平均距離は,聴覚フィードバックを行ったほうが,行わなかった場合よりも有意に長くなった.これにより,提案システムによる聴覚フィードバックの有効性を確認した.
著者
中川 遼 大西 鮎美 吉田 さちね 寺田 努 塚本 昌彦
雑誌
マルチメディア,分散協調とモバイルシンポジウム2018論文集
巻号頁・発行日
vol.2018, pp.330-337, 2018-06-27

授乳中にスマートフォンを操作する母親がいるが,授乳中のスマートフォン操作により乳児がぐずりだしたという声もある.しかし,実際に授乳中のスマートフォン操作が乳児のぐずりを引き起こしているのかは現在調査されていない.授乳中のスマートフォン操作が乳児のぐずりを引き起こしていた場合,原因を明らかにし,その原因を取り払うことで,乳児のぐずりを引き起こすことなくスマートフォンを操作できる可能性がある.また,原因がスマートフォン操作でない場合,母親は罪悪感を感じることなく授乳中にスマートフォン操作をすることが可能となる.本論文では,実際に授乳中のスマートフォン操作により乳児のぐずりが引き起こされているのか,またその場合,乳児のぐずりの原因は何であるのかを明らかにすることを目的とし,ビデオカメラや加速度センサ等を用いて授乳のみ時とスマートフォン操作時の母親の体勢や授乳中の乳児の視線や動作の変化を比較した.
著者
寺田 努
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.56, no.02, pp.165-170, 2015-01-15

本稿では,ヘルスケアのためのウェアラブルコンピューティング技術として,生体センシング技術およびセンシング結果の提示技術について解説する.どのようなセンシング情報が健康に寄与し,どういう風に提示すれば人間は健康になるのかについて議論する.
著者
清水 裕介 大西 鮎美 寺田 努 塚本 昌彦
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.63, no.2, pp.468-481, 2022-02-15

本論文では,パソコンを利用した作業時のキー入力を身体動作で置き換えることにより,運動不足を解消するシステム,DeskWalkを提案する.長時間の座位作業は健康に悪影響がある.歩行や立ち上がりを行うことでその影響を低減できるが,これらは作業の中断をともなう.DeskWalkは下肢に取り付けたストレッチセンサで歩行と同等に筋肉が動く動作を認識し,それらの対象動作にあらかじめ割り当てたキーの入力を行う.これにより,ユーザは座位作業を続けながら運動ができる.さらに,日常生活での運動を記録しておき,座位作業時にDeskWalkを用いて不足分の運動を補わせるアプリケーションを提案,実装した.評価実験の結果,DeskWalkは対象動作を平均F値0.98と高精度に認識できた.システム使用時は未使用時と比較して2割から3割程度入力速度が減少したが,通常のパソコン作業において問題のない速度で入力ができていた.
著者
宮前 雅一 岸野 泰恵 寺田 努 塚本 昌彦 平岡 圭介 福田 登仁 西尾 章治郎
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告. MBL, [モバイルコンピューティングとユビキタス通信研究会研究報告] (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2004, no.95, pp.1-8, 2004-09-17
参考文献数
9
被引用文献数
9

大阪府吹田市にある万博記念公園は,バリアフリー化が進み,健常者・身障者を問わずさまざまな人が自然を楽しみに訪れることが可能な公園である.1970年の博覧会当時には公園内にパビリオンが立ち並び,各国の特色あふれる展示や催しが行われていた.しかし,現在はそのシンボルとして太陽の塔を残すものの,パビリオンには跡地にプレートが残るのみである.そのため,公園を散策中に万博の在りし日の姿を閲覧できる,さまざまな障害をもつユーザが利用可能なナビゲーションシステムに対する要求が高まっている.そこで,本研究では万博公園のナビゲーションシステムを構築し,実運用を行う.提案システムは,ユーザが操作をしなくても能動的にユーザに万博のパビリオン情報・ナビゲーション情報を提示する.また,さまざまな障害をもつユーザや,計算機に詳しくない一般ユーザでも容易に装着・利用できる.提案システムを用いることで,ユーザは公園を散策しながらさまざまな情報を閲覧できるようになる.
著者
奥川遼 村尾和哉 寺田努 塚本昌彦
雑誌
研究報告モバイルコンピューティングとユビキタス通信(MBL)
巻号頁・発行日
vol.2014-MBL-71, no.16, pp.1-8, 2014-05-08

近年,健康意識の高まりを背景に自転車を利用する人が増えており,特にスポーツとしての自転車の利用に対する関心は年々高まっている.サイクルスポーツにおいて高いパフォーマンスを発揮するには,競技用自転車特有のペダリングスキルが要求される.サイクルスポーツでは回転数が高くかつ回転速度の揺らぎが小さいペダリングが理想とされているが,メトロノームの音を用いた従来のトレーニング方法では単位時間あたりの回転数を一定にすることはできるが回転速度の揺らぎについては評価できない.サイクルスポーツ熟練者のペダリング技術は長時間のトレーニングによって形成されるため,初心者が一定で揺らぎが小さい回転速度でペダリングする技術を習得することは容易ではなく,イメージを共有しにくいため指導も困難とされている.そこで本研究では,聴覚情報による引き込み効果を利用して,ユーザがペダリングの回転速度を一定にすることを意識することなく,半無意識的にペダリングを誘導することで,サイクルスポーツ初心者のペダリングスキルの上達を支援するシステムを設計および実装する.実装したシステムを用いて行った実験の結果,従来のケイデンス計で回転数のみを提示した場合と比較して回転速度の分散値が 3 つの提案手法でそれぞれ 46.7%,68.6%,58.8%減少したことから,提案システムによって非サイクリストのペダリングスキルが向上することを確認した.
著者
牧 成一 竹川 佳成 寺田 努 塚本 昌彦
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
研究報告エンタテインメントコンピューティング(EC) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2009, no.26, pp.53-58, 2009-02-28
被引用文献数
2

近年,ダンスと映像効果を組み合わせた新たなパフォーマンスが注目を集めている。しかし,既存の映像効果生成ツールは,キーボードなどのPC 操作用入力インタフェースによって操作しており,パフォーマンス中にパフォーマ自身で操作することが困難である。また,他者が操作する場合,パフォーマの意図を忠実に反映したり,思いつきでパフォーマンスを変更することが困難となる。そこで本研究では,パフォーマの動作によって映像効果を制御するシステムを提案する。提案システムは,パフォーマがLEDを取り付けた服を身にまとい,カメラによってLED を検出することで身体の動作を認識する。また,スクリプト記述を採用することでユーザが映像効果と身体動作とのマッピングを容易に記述でき,ユーザの自由な発想を反映できるようにする。提案システムを2008 年神戸ルミナリエのイベントにて実際に試用し,その有効性を確認した。In recent years, a new performance that combines dance with visual effects attracts a lot of attention. However, it is difficult to operate the existing visual effect generation tools during performance because they were operated by PC interfaces such as a keyboard. On the other hand, if another person operates it, it is difficult to reflect the intention of performer correctly. Therefore, in this study, we propose a visual effects controlling system by performer's movement. In the system, a performer wear a cloth equipped with multiple LEDs, and the system recognizes physical movement by detecting LEDs using a camera, and changes visual effects according to predescribed scripts. We have actually used our prototype system on an event stage of Kobe Luminarie in 2008.