著者
塩見 淳 岩間 康夫 橋田 久 高山 佳奈子 安田 拓人 齊藤 彰子 古川 伸彦 中森 喜彦
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2013-04-01

人の死亡・傷害などの結果が発生する事態となっているにもかかわらず、これに気がつかずに救助を行わず、結果を発生させた者は、どの範囲で刑事責任を負うのかについて、また、そのような者が複数存在する場合、誰が責任を負うのかについて考えた。当該の者が結果を予見し回避できたか(注意義務の存在)を検討し、次に結果を回避する地位や権限を有していた者(作為義務の存在)を選び出すこと、その選び出しは特定の者に一定の行為をせよと強制することになるので、十分な根拠づけを必要とすること、情報の開示を怠ることを処罰する特別法の創設も考えられることを明らかにした。