著者
古賀 将哉 宮里 和良 松永 三郎
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
スペース・エンジニアリング・コンファレンス講演論文集 2016.25 (ISSN:24243191)
巻号頁・発行日
pp.1A5, 2016 (Released:2017-06-19)

衛星から地上局へ届く RF(Radio Frequency) 信号は,ドップラ効果による周波数のずれがあり,地上局との距離や衛星の姿勢によって地 上局での受信 C/N(搬送波対雑音比) が変化する.しかし地上試験においてこれらの影響を含めることは難しい.そこで本研究では,ソ フトウェア無線を用いて,軌道・姿勢データやアンテナ利得パターンから,時々刻々と周波数や C/N が変化する衛星の RF 信号を再現 するシミュレータを提案・開発する.このシミュレータにより,実際の地上局を用いて RF 信号レベルの通信試験を行うことができ,地 上局システム全体の信頼性を高めることができる.実際に開発したシミュレータを用いて,普段の衛星運用と全く同じ手順で,運用オ ペレータの訓練を行うことが出来ることを示す.