著者
末次 大輔 東野 陽子 山田 功夫 深尾 良夫 坪井 誠司 大林 政行 竹内 希 田中 聡 深尾 良夫 坪井 誠司 大林 政行 竹内 希 石原 靖 田中 聡 吉光 淳子
出版者
独立行政法人海洋研究開発機構
雑誌
特定領域研究
巻号頁・発行日
2004

本特定領域研究により得られた海底・陸上地震観測データと既存観測データにより、西太平洋マントル遷移層に滞留するスラブの鮮明なP波、S波速度イメージや相転移面の深さ分布を推定した。その結果、スラブが滞留する前に断裂していること;沈み込むスラブ内部にはプレート生成時の異方性が保存されているが、滞留スラブではそれが見られないこと;滞留スラブの主要部分の温度は周囲より500度低く、水はほとんど含まれていないこと、などが明らかになった。
著者
吉光 淳子
出版者
国立研究開発法人海洋研究開発機構
雑誌
JAMSTEC Report of Research and Development (ISSN:18801153)
巻号頁・発行日
vol.27, pp.98-108, 2018-09-01 (Released:2018-11-06)
参考文献数
16

二観測点間のP波の相対走時を異なる周波数帯で測定する手法を開発した.この手法では観測点下の地殻多重反射波によって生じる分散効果が自動的に補正される.0.03Hzから0.77Hzの周波数帯の中で狭帯域の10帯域を設定し,地殻多重反射波補正したP波波形を他方の観測点の波形と波形相関をとることで相対走時を測定する.この手法をフレンチポリネシアおよび北西太平洋に設置された広帯域海底地震計のデータ,および周辺の陸上地震観測点のデータに適用した.得られたデータに有限波長理論に基づくインバージョンを適用することにより,これまで十分な解像度が得られなかった領域において高分解能のトモグラフィーモデルを得ることに成功している.