- 著者
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竹内 幸一
吉岡 誉晃
- 出版者
- 一般社団法人 画像電子学会
- 雑誌
- 画像電子学会研究会講演予稿 (ISSN:02853957)
- 巻号頁・発行日
- vol.10, pp.73-76, 2011
2つのレンズで撮影する立体カメラは6センチのカメラ間隔が常識であった。しかし立体感が強調されすぎて不自然で飛び出す立体であった。しかもその映像は10分も見ていると自然さがなく強調立体で目が疲れてしまった。立体の要件を研究してくると、通常言われている立体撮影の鉄則である左右のレンズ間隔:視差距離が人間の目と同じの65ミリでは実際は強調立体になってしまい目が疲れていた。そこで1970年当時、ハーフミラー合成により2つのカメラ間隔を0センチから10センチまで可変できる立体カメラを試作した。広い景色の広角ワイド撮影で無い限り2つのレンズ間隔が1センチから3センチの微小視差立体カメラの方が自然な立体映像が得られた。その画像は銀座のソニービルでの立体テレビ映像公開でも試用した。1998年に1レンズ方式で大口径レンズ内の微小視差を使ったズームもマクロも可能で2D/3Dコンパチブルの実用立体カメラも完成させた。それを2008年再度S社に技術紹介したため、2009年ソニー発表の240ヘルツ単眼レンズ3Dカメラにつながった。最近はCCDやCMOSカメラが小型になってきたので電通大のアイデアコンテストを利用して2008年2カメラによる視差3センチの3Dカメラも試作した。1センチから3センチの左右カメラ間隔が家庭用立体カメラには必然と願い電子機器メーカーに紹介をした。学会や大学での発表やSIGRAPH Asia 2009でも自然な立体感を展示した。その結果か2010年から家庭用3Dカメラに微小視差方式の立体カメラが製品化されてきた。