著者
掛須 春希 伊藤 彰教 伊藤 謙一郎
出版者
一般社団法人 画像電子学会
雑誌
画像電子学会研究会講演予稿
巻号頁・発行日
vol.16, pp.239-240, 2017

映像音響演出の分野において「Atmospheric Sound」と呼ばれる類の音は,登場人物の心情や状況を表現するためにも活用されている.これらは音楽とも効果音とも言えない中間領域の音響表現が用いられているが, 演出技法には特定の概念がなく,制作手法についても系統だった調査分類などが行われてきていない.本研究では 主に日本のSF アニメに焦点をあて,00 年代以降のコンテンツを中心に 12 タイトル,83 シーンの調査を行った. これにより映像表現技法としては各種編集技法との関連が深く,音響制作技法としては不協和音や非整数次倍音をふんだんに含んだサウンドが多用されていた.さらに海外コンテンツと比較すると,電子音響の使用率の高さが顕著にみられた.
著者
菊池 徹
出版者
一般社団法人 画像電子学会
雑誌
画像電子学会研究会講演予稿
巻号頁・発行日
vol.6, pp.51-53, 2006

高臨場感ディスプレイを本格的に応用したアーケードゲーム筐体P.O.D.(panoramic optical display)と、これを使用した「機動戦士ガンダム 戦場の絆」の例を通し我々が目指したことについて紹介する。
著者
山田 杏菜 菊池 司
出版者
一般社団法人 画像電子学会
雑誌
画像電子学会研究会講演予稿
巻号頁・発行日
vol.16, pp.225-226, 2017

仮面ライダーとは 1971 年から 2017 年現在も続く特撮ヒーロー番組に登場する仮面をつけたヒーロー の総称である.45 年もの間続く番組はあまり存在しない.その魅力の 1 つとして変身シーンが挙げられるのではな いだろうか.そのため,本研究では変身シーンのカメラワークに着目し分析,考察を行う.昭和 12 人,平成 18 人, 計 30 人,約 120 シーンの抽出をし,8 つの項目(カット数,アングル,画角サイズ,カメラワーク,被写体から見 たカメラの位置,被写体の画面内位置,映像内容,時間)に分けて分析する.その結果を元に,ライダー毎の特徴や 類似点,相違点,昭和ライダーと平成ライダーの違いなどを抽出していく.
著者
林 紘一郎
出版者
一般社団法人 画像電子学会
雑誌
画像電子学会研究会講演予稿 (ISSN:02853957)
巻号頁・発行日
vol.2, pp.147-152, 2003
被引用文献数
2

本の出版から始まった著作権制度は新しいメディアである映画やテレビコピー機やコンピュータ・システムの誕生に合わせて適用領域を拡大して数世紀を経た今日もなお生き続けているしかし90年代に入ってからのインターネットの急速な進展は長い歴史を持つ制度を根本から揺さぶっているこのような難局に対処するには2つの対立する方法がある1つは現在の制度を前提にその弱点を補い補強すること他の1つは「ゆらぎ」を所与のものとしてそれをも取り込んでしまう柔構造に制度を変えていくことである以下に述べるのは後者の方法論により「創造的破壊」という作業を通じてデジタル時代にふさわしい柔らかな著作権制度を創出しようというv考実験である。
著者
宇佐見 義之
出版者
一般社団法人 画像電子学会
雑誌
画像電子学会研究会講演予稿
巻号頁・発行日
vol.8, pp.41-46, 2008

恐竜は速くは走れなかったとされる学説に反論し、走れる可能性を提示する。人間の動きを参考に、ティラノサウルス・レックスの走行姿勢を求めた。力学は剛体モデル、動きはフーリエ級数で表し、係数をランダムアルゴリズムで求めた。その結果、Hutchinson の学説より走れる可能性が増すことがわかった。
著者
石井 健太郎 青木 直和 小林 裕幸
出版者
一般社団法人 画像電子学会
雑誌
画像電子学会研究会講演予稿 (ISSN:02853957)
巻号頁・発行日
vol.5, pp.49-52, 2006

ある顔画像にふさわしい,あるいは好ましいと思う肌色は,それぞれの画像の記憶色であるが,記憶色が画像がリアルかノンリアルかで異なるかを調べるため,本研究では,写真,イラスト画像,アニメ画像とリアルさが異なる画像をディスプレイで表示し,それらの絵柄に対して被験者がふさわしいと思う肌色を塗ってもらった.男女2名ずつの顔画像を用いたが,どの画像においても,写真が最も暗く、アニメが最も明るいという結果が得られた.
著者
久里 洋二
出版者
一般社団法人 画像電子学会
雑誌
画像電子学会研究会講演予稿
巻号頁・発行日
vol.5, pp.71-72, 2006

久里洋二氏は国際的なアニメーション作家として知られています。その活動範囲は芸術家としての広い範囲に及びます。1960年には柳原良平、真鍋博と共に草月会館で日本で初めての実験アニメーションの上映会を開催し、翌年3人は「アニメーション3人の会」を結成し、日本におけるアート・アニメーションの興隆に貢献しました。彼の作品は、アメリカ、フランス、ドイツ、イタリアなど国外においても数々の賞を受賞しました。1964年、テレビ番組「11PM」に毎週1本の新作アニメーション作品を発表し、話題となりました。こうして氏はこの番組のためにアニメーション作品を18年間も作り続けることとなりました。まさに今日の映像の先駆者だったのです。こうしたアニメーション制作活動は多くの人にアニメーション表現の可能性を与え続けました。アニメーション制作以外でも、鮮やかな色彩で描かれる絵画やオブジェを自由に使いこなした、創造を掻き立てる立体作品も多く制作し続けてきました。氏は常に新しい試みと視点で、時代をとらえ、人々を驚かせ、ユーモアをもって楽しませてくれるアーチストとして人気があります。携帯端末用のデジタル時代の画面に向けても、意欲的に新作活動をしています。
著者
久保 博之 三浦 純
出版者
一般社団法人 画像電子学会
雑誌
画像電子学会研究会講演予稿 (ISSN:02853957)
巻号頁・発行日
vol.6, pp.39-44, 2006

本論文はサッカー中継映像におけるショットの切り出しと分類を扱う.サッカー中継においてゴールシーンなどの興味深いシーンを取り出すには,選手やボールの動きを知ることが本質的である.しかしサッカー中継映像は数多くのショットからなるため,選手やボールの動きを知るためには,グラウンドを広く映したショット(グラウンドカメラショットと呼ぶ)を抽出する必要がある.そこで,フェードインなどの特殊演出があってもショットの切り替わりを検出する方法と,ショットをいくつかのグラウンドカメラショットやその他のショットに分類する方法を開発した.約25分間のビデオ映像に適用しその有効性を示す.
著者
佐々木 朝香
出版者
一般社団法人 画像電子学会
雑誌
画像電子学会研究会講演予稿
巻号頁・発行日
vol.7, pp.59-60, 2008

てるてる坊主を題材にした映像作品.日本人は古くより, 様々な想いからてるてる坊主を作る. しかし,願いは一つ. それは雨がやみ,空が晴れる事. 人形達は,それぞれに雨を止めようと奮闘する. あるてるてる坊主は雨音で声が雲へ届かない.別のてるてる坊主は雨で溶け, さらに別のてるてる坊主には顔がなかった. 溶けて消えた人形は空へ昇る.しかし,何故空を目指すのか覚えていない. その内, 日照りを願う声を聞く. また, 人形が作られる幻を見る. てるてる坊主は快晴を願う子供と, 自分の姿を見つけ, 雨雲の中へ姿を消す. 翌朝, 子供達は人形にお神酒を供える. 消えたてるてる坊主の持ち主はよく晴れた空をみて, お神酒を空へふりまいた.
著者
垣内 祥史 武井 悟 杜 暁冬 宮田 一乘
出版者
一般社団法人 画像電子学会
雑誌
画像電子学会研究会講演予稿
巻号頁・発行日
vol.6, pp.27-30, 2007

本研究では,車両の実走行データを用いて車両を取り巻く環境の‘楽しみ’を提案,実装することを目指す.まず,車両の走行データに基づき3D仮想空間内に車両の走行を可視化する.つづいて,音楽と映像の調和関係に従って,可視化したシミュレーション映像と,その映像に動的に合わせる音楽とを調和させたプロモーション映像の自動生成をする.これにより,ドライバの操作感と車両の挙動との関連性を知る楽しさ,映像の視覚的な楽しさを実現できると考える.本研究で提案するシステムは,カーレースの会場で,車両の挙動をトラッキングし,車両の走行を印象的にした映像を実時間でプロジェクションするショーアップ支援の可能性を有すると考える.
著者
中釜 健太 兼松 祥央 鶴田 直也 三上 浩司 近藤 邦雄
出版者
一般社団法人 画像電子学会
雑誌
画像電子学会研究会講演予稿
巻号頁・発行日
vol.17, pp.180-183, 2018

本研究はアニメーション作品において回避を含むカットのプレビズ制作支援を目的とする. 戦闘シーンを多く含む既存のアニメーション作品から回避を含むカットに用いられるカメラの情報や回避するキャラクターの分析を行った.分析結果を用いて,簡易的に回避を含むカットのシミュレーションが可能となるシステムを制作 した.敵対者の攻撃手法と回避者の回避の手法を入力すると該当する典型的なシーンが読み込まれ,そのシーン調 整することで簡単かつ効率的にプレビズ制作が可能となる.
著者
山口 耀 茂木 龍太 鶴田 直也 三上 浩司 近藤 邦雄
出版者
一般社団法人 画像電子学会
雑誌
画像電子学会研究会講演予稿
巻号頁・発行日
vol.16, pp.227-230, 2017

ロボットアニメを制作する3DCGアニメーターはどのような動きをすればロボットらしく動くのかを考え,アニメーションを制作する.そのため,アニメーターの経験,ノウハウ,技能に大きく依存すると共に時間 を要する作業である.ロボットにはロボットらしい魅力的な動きの特徴が存在していると仮定し,ロボットを魅力 的な動きに見える共通の特徴があると考えた.本研究では,ロボットとしての動きの特徴を調査及び分析を行うこ とにより,ロボットの動きを制作する参考資料となるスクラップブック,共通する動作を当てはめるシステムの 2 つを制作し,ロボットアニメ制作におけるモーション作業の支援を行った.

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著者
奥田 和雅
出版者
一般社団法人 画像電子学会
雑誌
画像電子学会研究会講演予稿
巻号頁・発行日
vol.10, pp.101-102, 2011

大人向けの邪道ヒーロー物を目指して制作を行ったバイオレンスアクション映画。
著者
金子 直人 柿崎 知也
出版者
一般社団法人 画像電子学会
雑誌
画像電子学会研究会講演予稿
巻号頁・発行日
vol.4, pp.23-24, 2005

歯痛娘と崩壊家族。ふたつを端から眺めていたら、どこからともなく鈴の音が。チリンチリン。ようがす。ようがす。とりあえず歯でも磨いとけ。
著者
絹田 翔平 多田村 克己
出版者
一般社団法人 画像電子学会
雑誌
画像電子学会研究会講演予稿
巻号頁・発行日
vol.18, pp.61-65, 2019

本論文では,1枚の水流静止画から水流アニメーションを特別な知識や技能を必要とせずに生成するための支援ツールを提案する.岡部らにより,水流ビデオデータベースを用意し,水流を含む静止画像とそのアルファマット,および水流の方向を指示することにより,静止画中の水面を動かしたアニメーションを生成する手法が提案されている.この手法は,ユーザによる水流の方向指定,類似画像探索等に画像処理の知識を必要とする.この問題を解決すれば,この手法利用者のすそ野拡大が期待できる.そこで,この問題を解決するインタラクティブな操作による水流アニメーション生成のための支援ツールを提案し,適用例によりその有用性を確認した.
著者
藤野 俊樹 栗原 康平 豊田 善隆 鈴木 大祐
出版者
一般社団法人 画像電子学会
雑誌
画像電子学会研究会講演予稿
巻号頁・発行日
vol.16, pp.127-130, 2017

近年,夜間の防犯目的などで低照度環境でも撮影ができる監視カメラが必要とされている.低照度下での撮影動画に含まれるノイズを低減する手法として,動体領域を検出し物体ぶれを発生させずに複数フレームを加算するノイズ低減手法がある.ただし月明かり下での撮影のように,ノイズ量が多い環境下では,従来の手法はノイズを動体として誤認識してしまう課題がある. そこで我々は,緩和値を設けることでノイズ頑健性の高い動き検出処理を搭載したノイズ低減手法を提案する. 本提案手法は,入力画像と遅延画像から動き検出を行い,動き検出量に応じてノイズ低減量を変更する. 本提案手法を動画に対してシミュレーションを行った結果,ノイズ量を従来手法に対して約半分に低減できることを確認した.
著者
鯉渕 幹生 田中 宗一郎 高尾 契太 晝間 崇史 植田 寛 林 正樹
出版者
一般社団法人 画像電子学会
雑誌
画像電子学会研究会講演予稿
巻号頁・発行日
vol.4, pp.63-64, 2005

NHK技術研究所が開発したテレビ番組記述言語TVML用いて楽曲のイメージを表現した映像作品の試作に挑戦した。誰もが共感できる「愛」をテーマに主人公BOBが愛するMARYのために奮闘する姿を描いた。MARYに会いたいという、たった一つの目的に向かってひたすら進むBOB。あえて難解なストーリーを廃し、デフォルメされたCGを使う事によってストレートに作品のテーマを感じてもらおうと試みた。BOBはMARYに会いたいという一心でどんな試練でも乗り越えていく。その姿を見て自分の愛する人、家族や友人、恋人と共に励ましあい頑張っていく大切さ、また一人ではないという事の心強さに気づいて欲しいと思った。
著者
花沢 勇気 田部 翔太 山口 浩貴
出版者
一般社団法人 画像電子学会
雑誌
画像電子学会研究会講演予稿
巻号頁・発行日
vol.16, pp.93, 2017

多くの学生バンドの悩みであるのが照明のコストである。思い通りの演出でこだわりたいものの 実際にはコストが高く、ライブハウスの照明機材も質素なものが多い。本作品はそんな照明業界をプロジェクション技術の応用で覆すべく、学生による映像制作グループ iNEXTION が考案した新しい照明演出である。 これにより学生アーティストでも手軽に、コンサート級の照明演出を表現の一部として取り入れてもらいたい。
著者
川添 和人
出版者
一般社団法人 画像電子学会
雑誌
画像電子学会研究会講演予稿
巻号頁・発行日
vol.7, pp.27-28, 2008

今日の映像はコンピューターの画像処理や表現技術により、豊かな情報文化をもたらしています。一方、見る人の目も進み、臨場感や違和感選別の能力ももちあわせています。メディアの違いや、技術的な進化の中で、作り手として、時代感覚・表現と感性に葛藤している先端の方の考えを伺い聞く機会としました。特別招待講演者 川添和人氏は、1959年生まれ。早稲田大学卒業後、特撮工房アニメーションスタッフルームに12年ほど在籍し、この間アニメーションからミニチュア製作、モーションコントロールカメラの開発、特殊美術デザイン、コンピューターグラフィックスに至るまで様々な特撮技術を駆使し、TVCMを中心に数多くの映像制作に携わりました。95年"有限会社スペイシィ"を設立以降、映画「スパイ・ゾルゲ」「海は見ていた」「梟の城」『プライド"運命の瞬間"』などのVFXスーパーバイザーや、ミュージックプロモーション、ゲーム開発、WEBコンテンツ制作、イベントの企画などに映像のジャンルを広げながら、現在、株式会社スペイシィプロダクツを有しての、CG業界の先駆者としてご活躍されています。
著者
渡部 昭彦 小宮 一三 臼杵 潤 平田 滋昭 鈴木 華代 池田 弘明
出版者
一般社団法人 画像電子学会
雑誌
画像電子学会研究会講演予稿
巻号頁・発行日
vol.4, pp.25-32, 2004

本報告では, マハラノビス距離(Mahalanobis distance)を新たに映像検索へ導入して, 野球映像ストリーム上で投球シーンを特定ショットとして判定する方法を提案した. これに基づき, 映像検索システムを試作して再現率・適合率のデータを取得した. この新しい方法は, 従来, 筆者らが研究してきた動きベクトルに基づく特定シーン検索方法と比較して, 再現率・適合率を5~10%向上できた. 本研究により開発した方式では, 従来の判定基準生成に加えて, 新たにマハラノビス距離の生成にDPSを利用しているので, 野球のライブ映像ストリームからリアルタイムに特定ショットを判定できる. 試作した映像検索システムはリアルタイム検索・判定を前提としたもので, 再現率は84~87%の高い値であった. この検索手法はホームランやヒットの検出にも利用できることを確認した.