- 著者
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吉川 日出行
- 出版者
- 一般社団法人情報処理学会
- 雑誌
- 情報処理 (ISSN:04478053)
- 巻号頁・発行日
- vol.49, no.12, pp.1424-1425, 2008-12-15
みずほ情報総研(株)は社員4 000人あまりを擁すみずほグループの情報戦略会社である.コンサルティング,システムインテグレーション,アウトソーシングを事業の3本柱にしている.このうちの主にコンサルティングを担当する部隊で企業内ソーシャルブックマークの試行導入を行っている.コンサルティングビジネスにおいては,コンサルタントが保有する知識や情報の質と量がビジネスの成否を大きく左右する.ところが,コンサルタントの情報収集スタイルというのは非常に属人的で社員の経験年数によって情報収集についての"格差"さえ生じている.概して若手は普段から収集している情報ソースの幅が狭く,また経験豊富な人間は新しい情報ソースを探すことを止めてしまい,同じソースに頼りがちになるのだ.一方で新しい,良質なソースはどんどんと出てきており,こうした情報を見落とすわけにはいかない.自分が専門としている分野での最新ニュースを顧客や取引先から知らされるというのはコンサルタントにとっては屈辱的なことであり,重要なニュースを読みこぼすというのは致命的なミスにも繋がりかねない.