著者
吉松 梓 坂本 昭裕 渡邉 仁
出版者
駿河台大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2011-04-28

本研究では、悩みを抱える思春期の青少年を対象に長期冒険キャンプを実践し、「身体」に着目してその意味を探ることを目的とした。研究1の質的分析の結果、「心と身体の関係性が変化する」プロセスとして「混沌とした心と身体」「心と身体のつながりや限界に気付く」「身体を入口として自分に向き合う」「自分の身体に自信を持つ」4段階が示された。また「心と身体の伴走者としてのスタッフ」「冒険プログラム特有の仲間関係を体験する」「原始的な自然の中でリアルな感情を抱く」など他者や環境との相互作用が影響していることが明らかになった。研究2の事例研究では、キャンプの体験が個性化の過程として意味があることが示唆された。