著者
吉松 浩
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン学会誌 (ISSN:03866831)
巻号頁・発行日
vol.150, no.12, pp.1903-1912, 1996-12-20
参考文献数
29
被引用文献数
6

ウェーブレッド解析を用いた, 注視時眼球運動(固視微動)の平滑化を提案する.これは, 固視微動波形からノイズと瞬目を低減し, 平滑化された波形を抽出し, 固視微動波形の時間微分を容易にする, 得られた加速度等は, 固視微動の微視的挙動の解明に応用可能性が示唆される.本研究では, ウェーブレットにより平滑化された波形を, FIRフィルタのそれと比較した.応用として以下の評価法を検討する.<1>固視微動の位置-加速度のカオス的アトラクタ表示, <2>視線軌跡上にその加速度をベクトル表示した固視微勤評価法, <3>固視時の眼球に作用する微小な加速度の検出を3次の統計量を用いて検討する.<1><2>により, ドリフトを分析した結果を示す.<3>による斜方固視の分析結果を示す.眼球運動波形の平滑化と同一処理による瞬目の低減・除去を検討する.これらは, 視線と関係する虚像や立体画像を用いた, ディスプレイの視覚疲労への応用可能性がある.
著者
吉松 浩 山田 光穗
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン学会誌 (ISSN:03866831)
巻号頁・発行日
vol.49, no.8, pp.1042-1051, 1995-08-20 (Released:2011-03-14)
参考文献数
32
被引用文献数
1 1

Miniature eye movement is characterized by it's complex waveform, small amplitude and unconsciousness. Involuntary movement like this may be affected by various psychological and physical states. From a view point of a fractal dimension analysis, the characteristics of miniature eye movements were investigated for estimating our sensitivity of feeling. The correlation dimension was used as a fractal dimension for quantizing complexity of miniature eye movements drift components. Validity of sufficient total calculation data (i. e. 18, 000 points for 12 embedding dimensions using a bandpass filter) were confirmed. And also differences between experimental data and noise of measurement system were simulated using pseudo white noise. And 1/f power spectrum of experimental data was confirmed using Fast Fourier Transform. This suggested that miniature eye movement may be a biological chaos. The applications of this analysis may be not only sensitivity of feeling estimation but also a medical application as a diagnosis of dementia.
著者
吉松 浩 山田 光穗
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン学会誌 (ISSN:03866831)
巻号頁・発行日
vol.49, no.8, pp.1042-1051, 1995-08-20
参考文献数
34
被引用文献数
9 1

視線は, 一点を注視している場合, 常に微小運動を行い, 不随意眼球運動として固視微動と呼ばれる.不随意運動は, ヒトの身体的・心理的状態を反映する可能性があり, 特に固視微動による視覚的注意や疲労の定量的評価へ, その時に映像のどの部分を注視していたか等の認知レベルの評価と統合し, 視覚情報に基づく感性評価への可能性がある.しかしながら固視微動は, 眼球運動モデルの中で外部雑音として扱われている.本研究では, 固視微動のドリフト成分の両眼間水平方向の相対運動について, フラクタ次元解析を行い, その不規則な実験データの定量的評価が可能であることをデータ点数依存性から示した.さらに, 擬似白色雑音と眼球運動データとの比較, および高速フーリエ変換により, カオスを示唆する1/fスペクトルを得た.固視微動の定量化は, 被験者の心理状態や情動反応の客観的評価の可能性ばかりではなく, 痴呆診断等の医用応用への可能性がある.