- 著者
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吉田 年雄
- 雑誌
- 情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
- 巻号頁・発行日
- vol.51, no.8, pp.1394-1401, 2010-08-15
本論文では,$x M^{2}_{u}(x)=x\{J_{u}^{2}(x)+Y_{u}^{2}(x)\}$について,変数$x$が大きい場合の能率的な計算法を提案している.ここで,$J_{u}(x)$および$Y_{u}(x)$はベッセル関数である.$xM_{u}^{2}(x)$は$xM_{u}^{2}(x)=(1/\sqrt{t})M_{u}^{2}(1/\sqrt{t})=f_{u}(t)$のように書くことができ,$f_{u}(t)$は,微分方程式$8t^{3}f_{u}'''(t)+36t^{2}f_{u}''(t)+\{(26-8u^{2})t+8\}f_{u}'(t)-(4u^{2}-1)f_{u}(t)=0$を満足する.上式に$\tau$法を適用すると,$f_{u}(t)$の近似式が求められ,式の変形や工夫を行うことより,能率的な計算式が得られる.