- 著者
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吉田 年雄
二宮 市三
- 出版者
- 一般社団法人情報処理学会
- 雑誌
- 情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
- 巻号頁・発行日
- vol.21, no.3, pp.238-245, 1980-05-15
Xが小さい場合について 第2種変形ベッセル関数瓦K_ν(x)の新しい数値計算法を提案している.K_ν(x)の定義式K_ν(x)=(π/2)・(I_<-ν>(x)-I_ν(x))/sinνπに 第1種変形ベッセル関数I_ν(x)およびムI_ν(x)のベキ級数展開を代入し 適当に項をまとめ 桁落ちを生ずる部分を所要の精度を有する最良近似式にて計算することにより K_ν(x)を精度良く しかも能率的に計算している.例えば (0 0.5)では ν=0を中心とする展開として得られるK_ν(x)=(π/(2sinνπ))・㊥^^∞__<k=0>{A_k(ν x)+B_k(ν x)}により計算を行う.ただし A_k(ν x)の式中には 関数(1/Γ(k+1-ν)-1/Γ(k+1+v))/(k!)を含むが そのまま式どおりに計算を行うと桁落ちを生ずる.そこで これに対する最良近似式を新たに作成し それによりその関数値を計算する.また A_k(ν x)には Φ_1(ν x)=(x/2)^<ν-1>-1およびΦ_2(ν x)=1-(x/2)^νを含むが そのまま計算すると桁落ちを生ずるときには f(t)=e^t-1なる関数の最良近似式によりΦ_1(ν x)=f(-νln(x/2)) Φ_2(ν x)=-f(νln(x/2))として計算を行う.このようにして 桁落ちが無く しかも能率的にK_ν(x)の値を計算する方法を述べている.