著者
吉田 幹生
出版者
日本文学協会
雑誌
日本文学 (ISSN:03869903)
巻号頁・発行日
vol.58, no.6, pp.12-19, 2009-06-10 (Released:2017-08-01)

本論では、七・八世紀の異類婚姻譚が様々な展開の可能性を孕んでいたことを確認した上で、異類との別れに注目するところから、離別する二人の未練や葛藤の情が次第に描き出されてくる様を論じた。この流れは、異類という側面を希薄化させ、愛し合う二人の悲恋という点を強調していくようになるが、それがやがて王朝物語の領域に引き取られつつ一つの命脈を保っていくことについても見通しを述べた。
著者
吉田 幹生
出版者
日本文学協会
雑誌
日本文学 (ISSN:03869903)
巻号頁・発行日
vol.58, no.6, pp.12-19, 2009

本論では、七・八世紀の異類婚姻譚が様々な展開の可能性を孕んでいたことを確認した上で、異類との別れに注目するところから、離別する二人の未練や葛藤の情が次第に描き出されてくる様を論じた。この流れは、異類という側面を希薄化させ、愛し合う二人の悲恋という点を強調していくようになるが、それがやがて王朝物語の領域に引き取られつつ一つの命脈を保っていくことについても見通しを述べた。