著者
西井 貴美子 須貝 哲郎 赤井 育子 田水 智子 吉田 慶子
出版者
Meeting of Osaka Dermatological Association
雑誌
皮膚 (ISSN:00181390)
巻号頁・発行日
vol.42, no.2, pp.143-147, 2000 (Released:2010-08-25)
参考文献数
4

33歳, 女性。約3週間前に化粧品を変更し, 2日目頃から顔面に療痒性皮疹を認めたため来院した。初診時, 顔面に一部落屑を伴う療痒性紅斑を認めた。パッチテストで使用していたフェイスパウダーとパフに陽性, 成分パッチテストでオクテニルコハク酸トウモロコシデンプンエステルアルミニウム, ムクロジエキスに陽性であった。ムクロジは果皮, 花に薬用部分のある植物である。近年, 無添加, 植物成分配合というキャッチフレーズの製品を多く見かけるが, 漢方薬, 食品に含まれている植物も多く注意が必要である。