著者
和田 昭盛 岡野 登志夫
出版者
神戸薬科大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

レチノイドX受容体は、他の核内受容体とヘテロダイマーを形成し生理機能を発現することより、脂質代謝異常症や糖尿病など様々な疾患とも関連することが知られている。そこで、RXRのリガンドである9-cis-レチノイン酸のアナログ化合物を合成し、ヘテロダイマーの作用分離が可能なリガンド分子の開発を検討した。その結果、レチノイン酸の疎水性ユニットであるシクロヘキセン部と続く二重結合を(-)-メントンとベンゼン環で縮環した誘導体MentPhMe及びMentPhEtにおいて、それぞれヘテロダイマーであるPPARγ/RXαおよびRLXRα/RXRαに対する選択性を示す化合物を見出すことができた。