著者
唐 方 野田 裕司 吉村 昌雄 久保 道徳 阿部 博子
出版者
The Japan Society for Oriental Medicine
雑誌
日本東洋医学雑誌 (ISSN:02874857)
巻号頁・発行日
vol.45, no.4, pp.833-839, 1995-04-20 (Released:2010-03-12)
参考文献数
12
被引用文献数
1

亜鉛欠乏マウスに大量の硫酸亜鉛を投与すると, 投与1時間後の血清亜鉛濃度は正常対照マウスに比べて著しく増加し, 小腸粘膜病変も増悪するが, 漢方薬 (〓香, 紫蘇, 木香, 陳皮, 知母, 鶏内金) 投与した亜鉛欠乏マウスでは血清亜鉛濃度の上昇が抑制されると共に小腸粘膜の障害も軽減されることが見出された。
著者
唐 方 中西 由香 中野 厚 阿部 博子
出版者
社団法人日本東洋医学会
雑誌
日本東洋醫學雜誌 (ISSN:02874857)
巻号頁・発行日
vol.48, no.1, pp.7-15, 1997-07-20
参考文献数
11

加齢に伴う小腸粘膜形態の変化に対する六君子湯, 補中益気湯, 人参養栄湯, 半夏瀉心湯の影響を検討した。その結果, 36週齢ラットの小腸粘膜の変化には六君子湯, 補中益気湯のような補気健脾剤が有効で, 特に絨毛と微絨毛の吸収面積の改善には濃度依存性が認められた。ところが, 50週齢. 70週齢のより高齢のマウスに対しては人参養栄湯のような気血双補剤が有効で, 小腸の形態及び吸収機能が著明に改善されることが明らかになった。