著者
西村 育人・今村 友美・茂木 俊夫・土橋 律
出版者
安全工学会
雑誌
安全工学 (ISSN:05704480)
巻号頁・発行日
vol.52, no.1, pp.34-40, 2013-02-15 (Released:2016-07-30)
参考文献数
15
被引用文献数
1

閉空間におけるガス爆発では空間内の急激な圧力上昇により,大きな被害をもたらす.適切な安全防護や安全管理を行うためには,ガス爆発時の圧力挙動を的確に予測する必要がある.しかしながら,既往の圧力上昇計算モデルや小規模実験による危険性評価は,実際の大規模空間での爆発時に現れる火炎の自発的な乱れの影響を無視しており,実規模のガス爆発に対して過小評価となってしまう危険性がある.そこで本研究では,火炎の自発的な乱れの影響を考慮した圧力上昇計算の新規モデルを提案し,さらにガス爆発の危険性評価指標であるKG 値に対しても,自発的な乱れによるスケール効果を考慮した修正モデルを提案した.これらの結果は現実のプラントなどの大規模施設において,より適切な安全管理の実現のために活用されることが期待される.
著者
土橋 律
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
化学と教育 (ISSN:03862151)
巻号頁・発行日
vol.62, no.2, pp.88-89, 2014-02-20 (Released:2017-06-16)

燃焼は,古くから身近なエネルギー源として用いられている。燃焼により,燃料のもつ化学エネルギーを熱エネルギーに変換することができる。本稿では,都市ガスの主成分であるメタンを例に,燃焼とエネルギー変換について取り上げた。燃焼熱の高位発熱量と低位発熱量,燃焼の総括反応と素反応,火炎からの発光(化学発光とすす粒子の発光),実際の給湯器におけるエネルギー効率向上の技術などについて概説した。