著者
橋本 哲夫 坂上 修栄 小嶋 素志 坂井 正
出版者
公益社団法人 日本アイソトープ協会
雑誌
RADIOISOTOPES
巻号頁・発行日
vol.40, no.6, pp.219-225, 1991
被引用文献数
6

照射直後にみられる岩石薄片からの蛍光あるいはアフターグロー (リン光) の新観察法を通常のカラーフィルムを用いて開発した。γ線照射した岩石薄片を暗袋の中でカラーフィルムに直接押し当てて2-5分間露出したところ, 得られた写真は薄片中の鉱物組成に依存した驚くほど色彩豊かなものであった。また, アフターグロー画像 (AGCI) の強度は, 全吸収線量よりむしろ線量率に依存していた。熱変性による色調の変化のみならず, 個々の鉱物においてさえ, さまざまな発光強度の変化が観察された。繰り返しAGCI観察の結果からは, 壊変挙動が定性的に観察できた。ここで提案した簡便なAGCI技法は, さまざまな鉱物学的な研究のみならず, 他の固体物質の固有の物性に関した情報にも適用可能であろう。
著者
氏家 弘裕 渡辺 光由 山田 祥治 坂上 修
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 33.24 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
pp.35-38, 2009-06-16 (Released:2017-09-20)
参考文献数
3

網膜走査型ディスプレイ(RID)は,レーザ光を網膜上でラスタ走査して画像を形成するディスプレイであり,レーザ波面の曲率変化によって焦点調節情報の変化を与えることができる.本研究では,RIDを透過型ディスプレイとして,これに提示される映像を両眼視または単眼視することによる視覚疲労や作業パフォーマンスへの影響を検討した.その結果,単眼視では両眼視に比べて,作業パフォーマンスが低下する傾向にあること,視覚疲労の主観評価のスコアが上昇する傾向にあること,ただし,調節応答への明確な影響は無いことが示された.