著者
坂下 泉 北村 諭
出版者
The Japanese Respiratory Society
雑誌
日本胸部疾患学会雑誌 (ISSN:03011542)
巻号頁・発行日
vol.24, no.7, pp.770-773, 1986-07-25 (Released:2010-02-23)
参考文献数
13

卵白アルブミン感作および非感作モルモットの血漿中ヒスタミン, セロトニン値の変動を迷走神経電気刺激前後で比較検討した. 迷走神経電気刺激前の血漿中ヒスタミン値は非感作群26.4±10.7ng/ml (n=20), 感作群29.2±9.4ng/ml (n=27) で有意差はなかった. 血漿中セロトニン値は非感作群245.1±80.3ng/ml (n=17), 感作群237.0±55.0ng/ml (n=24) で有意差はなかった. 刺激前後の paired t-test では感作群でヒスタミンが1分後および5分後, セロトニンが1分後に有意に高値を示した. これらの結果より迷走神経電気刺激がヒスタミン, セロトニン放出を直接促進する可能性が示唆された.