著者
研 攻一 坂倉 久美子
出版者
羽陽学園短期大学
雑誌
羽陽学園短期大学紀要 = Bulletin of Uyo Gakuen College (ISSN:02873656)
巻号頁・発行日
vol.8, no.4, pp.99-109, 2010-02-01

介護支援専門員の立場から扱った、地域から孤立がちでしかも老老介護のケースである。ケースを担当する半年前に、民生委員らから地域包括センターに、A(妻)の姿を見かけないから見て欲しいとの依頼があった。その時の訪問では係が玄関先で追い返され、半年後に長男から訪問入浴の介護サービスの申請が出たケースである。 このケースから、以下のような問題点が浮かび上がってきた。 (1)孤立しがちな家族に、介護サービスの受け入れや介護保険制度がどのようなものかについての認識を、どのように理解させられるか。 (2)介護サービスを受けることに抵抗する(金銭的なこと)夫をどう説得させ納得させられるか。 (3)家族関係の中で、誰を相談業務の対象としたら良いか。
著者
研 攻一 坂倉 久美子 トギ コウイチ サカクラ クミコ Togi Kohichi Sakakura Kumiko
出版者
羽陽学園短期大学
雑誌
羽陽学園短期大学紀要 (ISSN:02873656)
巻号頁・発行日
vol.8, no.3, pp.387-399, 2009-02

介護支援専門員の立場から、家族の人間関係、特に長男の妻と姑である利用者の関係が長期的に続いた結果、在宅介護が十分行えない事例について検討した。その結果、次のような問題点が得られた。(1)Aの長男が結婚した当初から、嫁いびり(長男の嫁の教育)による確執が継続した結果、長男夫婦がAの在宅介護の責任を果たさない状況ができ、これが介護サービスを十分に機能させられない条件となっている。(2)Aの頑固な性格や金に執着する価値観などが、長男の嫁との位置関係が逆転しても、維持されていることで、状況の変化を改善することができない。(3)Aの心身の状態変化では、せん妄などは見られるが、徐々に悪くなる方向に進まない。これはAの年齢が若いからであろう。(4)ケアプラン内で、「他者と触れ合いたい」課題目標については改善がなされていない。