著者
藤坂 尚登 倉田 隆之 坂本 政祐 森末 道忠
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. CAS, 回路とシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.99, no.693, pp.49-54, 2000-03-16

シグマ・デルタ変調をアナログ・インターフェースとし, 内部信号形態が1ビットのストリームである信号処理回路を提案する.ナイキスト・サンプリングレートのマルチビット信号処理システムと比較すると, 信号配線領域が小さい, シングルビット / マルチビット変換が不要, 演算・処理回路の構成が簡単という特徴がある.この演算・処理回路はビット・ストリーム信号を直接的に加算または乗算する新規に考案した回路を基本とする.これらの加算および乗算回路とビット・ストリーム信号を積分するためのアップ・ダウンカウンタを用いれば広範な信号処理システムを実現できる.その例としてQPSK信号の復調回路を構成した.
著者
森末 道忠 上田 和宏 坂本 政祐
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. C-II, エレクトロニクス, II-電子素子・応用 (ISSN:09151907)
巻号頁・発行日
vol.82, no.7, pp.398-406, 1999-07-25
被引用文献数
5

非同期式ディジタル回路を実現するための新しい単一磁束量子(SFQ)の一線式論理回路を提案している. 従来の非同期式計算機回路では, アクノリッジ(acknowledge)信号やリクエスト(request)信号を用いるハンドシェイク(handshak)方式が一般に用いられているが, ここではその欠点を補う方式の回路を考案した. ここで用いる方式は論理"1"をSFQの正方向信号, 論理"0"を負方向信号に対応させた一線式の方式であり, これにより"0"の入力信号を明確認識して, 非同期でシステムを動作させることができる. このような方式でのディジタル回路として排他的論理和回路, 否定回路及びAND回路を提案し, シミュレーションにより動作の確認を行っている. 排他的論理和回路の例では, 動作遅延速度は13ps/ゲート, 消費電力は24nW, 動作マージンは±36%であることを示した.