著者
山口 日吉 清野 弘明 三崎 麻子 坂田 芳之 北川 昌之 山崎 俊朗 菊池 宏明 阿部 隆三
出版者
THE JAPAN DIABETES SOCIETY
雑誌
糖尿病 (ISSN:0021437X)
巻号頁・発行日
vol.46, no.3, pp.211-215, 2003

Imagawaらは, ケトアシドーシスにて発症し, 発症時のHbA1cが正常かもしくは軽度の上昇にとどまり, 膵β細胞の自己抗体が陰性で発症時にインスリン分泌能の著しく低下している例を非自己免疫性劇症1型糖尿病として疾患概念を提唱した. 当院において, この劇症1型糖尿病のスクリーニング基準を満たす7例の臨床像と6例のインスリン分泌能を経年的にグルカゴン負荷試験にて検討してきた. 発症時にグルカゴン負荷試験を検査しえた6例中5例で, グルカゴン負荷6分後の血清CPRは0.1ng/m<I>l</I>以下であり, 発症時に膵臓β細胞の完全破壊が示唆された. さらに, 発症後約6ヵ月ことにグルカゴン負荷試験を施行し, インスリン分泌能を経年的に最長7年間検討してきたが, 6例全例でグルカゴン負荷6分後の血清CPRは0.1ng/m<I>l</I>以下でありインスリン分泌能の回復を認めた例はいなかった.