著者
堀口 悟史 井垣 宏 井上 亮文 山田 誠 星 徹 岡田 謙一
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.53, no.1, pp.61-71, 2012-01-15

HTML講義資料を用いるプログラミング講義では受講生が講義資料に自由にアクセスできるため,講師の意図した順序やタイミングで資料を閲覧させることが困難である.講師の意図したとおりに資料を閲覧させることができなければ,結果として受講生の講義内容に対する理解が不足してしまう可能性がある.本稿では,受講生個別の講義資料へのアクセス状況を閲覧ログとして収集・分析する授業進捗管理システムを提案する.授業進捗管理システムは閲覧ログに基づいて受講生がどのような状態にあるかを分析し,講師に提示する.実際にプログラミング講義において我々のシステムを利用したところ,遅れているのべ73%の受講生を検出できることが確認できた.
著者
谷口 禎英 堀口 悟史 井上 亮文 井垣 宏 星 徹
雑誌
研究報告マルチメディア通信と分散処理(DPS)
巻号頁・発行日
vol.2012, no.29, pp.1-6, 2012-09-06

ホワイトボード上に書かれた内容は,記録しておくことで後から議事録を作成するための資料や新たなアイデア創出のヒントとして再利用することができる.議論の途中経過を残すために保存された動画のログは,どの動画にどの議論が記録されているか分かりづらい.また,いつ,何が議論されているか分からないため効率的な振り返りができない.我々はこれまでに,ホワイトボードを用いた議論のログ動画を振り返りやすい形に再構成し提示するシステムを提案した.本稿では,これまでの研究概要に加え,新たに実装した Web コンテンツ生成のための動画処理手法とその精度評価について述べる.Notes on a whiteboard can be useful when we have to make meeting records. They can also provide us some tips for creating new ideas. However, reviewing the meeting video efficiently is difficult because we can not identify whether the video includes the target scenes until we open and play it. In this paper, we propose a review supporting system for meeting videos based on notes timeline. In this system, each highlighted note on a whiteboard is extracted and clipped out as a still image with its time stamp from the meeting video. Those images are sorted by the time stump, and are arranged along the seek bar. We can easily grasp when and what was discussed in the meeting videos from the sequence of those images. They can be used as the playing indexes of the videos. Experimental results showed that the precision and recall value of note-block extraction were 87% and 77%.
著者
堀口 悟史 井垣 宏 井上 亮文 星 徹 岡田 謙一
雑誌
研究報告グループウェアとネットワークサービス(GN)
巻号頁・発行日
vol.2013, no.17, pp.1-6, 2013-01-09

本研究では,プログラミング講義中の受講生の状態を講義後に詳しく見直すことで,講義各回や全体の改善支援を目的とする.この目的を達成するため,著者らが開発したシステムで記録した受講生の講義時間中の状態ログを,講義後にさまざまな観点から見直すことができるリフレクション支援ビューを提供する.提供されるビューはウェブ上で動作するブラウザベースのシステムである.本稿では,実際の講義で取得したログからどのような改善点が見つかるかを議論する.評価実験として,受講生 12 名によるプログラミング講義において講義時間中の状態ログを収集し,分析を行った.結果として講義資料の内容が十分であるか,遅れている学生へのフォローが効果があったのか等の議論をすることができた.