- 著者
-
堀端 克良
本間 正充
- 出版者
- 国立医薬品食品衛生研究所
- 雑誌
- 若手研究(B)
- 巻号頁・発行日
- 2010
DNAtopoisomeraseI(Top1)は通常DNAに共有結合して一本鎖DNA切断(singlestrandDNAbreak ; SSB)を入れることでDNA複製や転写の際に生じるDNA超ラセンを解消し、SSBを閉じてDNAから解離するが、何らかの原因でSSBを閉じることができなくなるとTop1自身がDNAに共有結合したままになり、内在性DNA損傷のように振る舞うことが知られる。このようにTop1の酵素活性中に形成される"Top1-DNA間共有結合体"(Top1-DNAcovalentcomplex ; Top1-cc)の修復機構はDNA複製、転写、組換えDNA修復、プロテアソームによるタンパク質分解機構などと密接に関連していることが知られるが、それぞれがどのように相関しているのかなどの詳細は不明である。Top1とそれぞれの因子の相関関係の詳細を、遺伝学的、生化学的および細胞生物学的手法により網羅的に解析し、その詳細を明らかにする。